25日線のアオリ運転

NY株式市場はまちまちの動き。
NYダウは4日連続で過去最高値を更新。
一方NASDAQとS&P500は小幅に反落。
もっともNYダウもザラバはマイナス展開で引けにかけて戻してきた格好ではある。
長期国債利回りが低下。
2年債と10年債の利回り格差が約10年ぶりの水準に縮小。
「銀行株の収益が圧迫されるとの懸念が強まった」との解釈だ。
ゴールドマン・サックスがNYダウを押し下げ。
JPモルガンやバンク・オブ・アメリカがS&P500の足を引っ張った。
2年債利回りは小幅上昇し1.629%。
10年債利回りは2.307%。
2年債と10年債の利回り格差は0.67%。
2007年11月以来の水準に縮小した。
ドルは小幅に上昇。
「FRBと他の主要中銀の金融政策見通しのかい離が再び意識されている。
FRBが他の主要中銀よりも速いペースで政策の正常化を進めるとの見方が焦点」という声が聞こえる。
 
 
11月7日株安の特異日をものともせずにようやくバブル崩壊後の高値を抜けた日経平均。
1996年高値22666円を上回り、そこから一段高となった。
マラソンと一緒で抜き去るときには一気に抜かないと抜けきれないのは株価も同様だ。
1992年1月の23801円以来25年10カ月ぶりの高値。
その前の高値は1991年10月の25222円となる。
10月は1カ月で1655円の上昇。
11月は負け無しの4連騰で925円の上昇。
とうとう「年内の25000円も夢物語ではない」という声も登場した。
日経平均先物はナイトセッションで一時23000円到達。
「22000円台に乗せたのが10月27日。
わずか6日で1000円高」という驚嘆の声もある。
日経朝刊では「周回遅れの高値」と自虐的な見出し。
91年以降NY株が7倍、欧州株が4倍だから確かに「ようやく」という印象だ。
ドル建ての日経平均も21年ぶりに200ドルを越えた。
今年の上昇率は20%とNYダウをアウトパフォームしてきた。
もっとも25日線〈21482円)からの乖離はプラス6.8%(前日プラス5.5%)と拡大。
25日線は1日で100円程度上昇しているので下から追いついてくるのを待つ格好だ。
というよりも「25日線のアオリ運転」という印象。
200日線(19804円)からは15.82%のプラス乖離まできた。
騰落レシオは122.96%でまあまあの水準。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.845%。
11月2日の▲15.855%に接近。
買い方は▲2.170%。
これも11月1日の▲1.437%に接近した。
空売り比率は39.0%。
信用買い残は前週比939億円増加の2兆6888億円。
売り残は181億円減少し1兆837億円。
最大の支援材料は日経平均採用銘柄のEPSが1495.28円まで増加したこと。
前日が1483円、前々日が1475円。
10月末が1435円~1444円だったから決算が追い風となっている。
シカゴ225先物終値は大証日中比125円安の22865円。
昨日のボリンジャーのプラス2σは22846円。
オーバーシュートをシカゴで調整してきたような印象だ。
因みにプラス3σは23529円。
SQ週の荒れる水曜日だが前月のSQ値は20957円とはるか下に位置している。
今年のリズムの4日続伸で終わるのか、あるいは昨日のような目の覚める展開が継続するのか。
10時と14時、そして引け際のキューピッドの存在感によるのだろう。
一休みが必要なタイミングでもあるが、勢いには敵わないという感じだ。
全体の56%が通過した4~9月期決算。
上期売上高は9.4%増、経常利益は23.2%増、純利益は27.6%増。
通期売上高は6.5%増、経常利益は12.6%増、純利益は12.7%増。
 
聞き飽きた警句は「もうはまだなり、まだはもうなり」。
そして「人の行く裏に道あり花の山、いずれを行くも散らぬ間に行け」。
上の句は知っていても下の句は意外と知られていない。
「上がった相場は自らの重みで落ちる」というのもある。
でも「行き過ぎもまた相場」というのもある。
以下、アトランダムに・・・。
「押し目の浅い相場は大相場」。
「買いにくい相場は安く、買いやすい相場は安い」。
「過去に学べ。しかし過去は繰り返さず」。
「今日の高値は明日の安値」。
「新値には黙って付け」。
「出直り相場に逆らうな」。
「人の商い、うらやむべからず」。
「待つは仁、向かうは勇、利乗せは智の徳」。
「利食い急ぐな、損急げ」。
「相場は明日もある」。
 
日経朝刊での市場関係者の予想レンジの上限は概ね年内23000円。
現値とほぼ変わらない水準だ。
一番高くても「来期24000円」。
市場関係者は現在の延長線上でものを考えるのでこうなるのだろう。
でも少し志と想像力に欠けるような気がする。
相場のレンジは「2・5・8」。
20000円~22000円のレンジを抜けた以上、今は「22000円~25000円」のレンジ。
この2・5・8は結構効いてこようか。
 
日経朝刊では「海外不動産投資6割増」の見出し
日本企業や投資家の海外不動産投資は拡大しているという。。
2017年1~9月の取得額は前年同期比6割増の21億2200万ドル(約2400億円)。
2016年の年間実績の20億3400万ドルを突破。
2006年の24億2500万ドルを超え2000年代の最高水準に到達する見込みだという。
主体は不動産会社や保険会社。
「いつか来た道」に思えるのは気の所為だろうか。
 
 
NYダウは8ドル高の23557ドルと6日続伸。
NASDAQは18ポイント安の6767ポイントと3日ぶりの反落。
S&P500は0.49ポイント安の2590ポイントと6日ぶりの反落。
3指数ともにザラバの過去最高値を更新した。
ダウ輸送株指数は60ポイント安の9671ポイント。
3市場の売買高は70億株。
CME円建ては大証比125円安の22865円。
ドル建ては大証比110ポイント安の22880ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比70円高の22550円。(11月3日終値ベース)
ドル円は113.96円。
10年国債利回りは2.307%。
非公式外資系5社動向は売り1350万株、買い1450万株。
金額ベースは52億円の買い越し(3日連続)。
売りは食品・薬品・商社・保険・機械セクターなど。
買いは自動車・陸運・化学・REITセクターなど。
売買交錯は電機・精密・銀行・証券セクターなど。
 
 
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