東京株式(大引け)=3日ぶり反落し下げ幅一時1200円超、原油高警戒で

12日の日経平均株価は3日ぶりに反落し、終値は前日比572円41銭安の5万4452円96銭だった。下げ幅は一時1200円を超えた。

中東情勢の混乱が続くなかで原油先物相場が上昇基調を強め、原油高を通じたインフレ再燃や景気減速を懸念する売りが優勢だった。東京株式市場では株、債券、円が売られる「トリプル安」となった。

東証プライム市場では値下がり銘柄数が全体の9割強を占めた。

米原油先物相場がアジア時間に急上昇し、時間外取引においてWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は一時1バレル=95ドル台まで水準を切り上げた。イラクの領海内で石油タンカーが攻撃を受けたと伝わったほか、オマーンの石油輸出港で船舶の退避が勧告されたことが明らかになった。ホルムズ海峡の事実上の封鎖を受け、海上輸送が停滞した状況が長期化するとの警戒感も根強く、物価上昇と景気後退が同時に起こるスタグフレーションリスクが意識され、株式の買い持ち高を圧縮する目的の売りが続いた。

12日は台湾加権指数や韓国総合株価指数(KOSPI)などアジア各国・地域の株価指数が軟調だった。日本時間同日の時間外取引では米ナスダック100指数の先物「Eミニ・ナスダック100」など米株価指数先物も下落し、日本株を下押しした。

米国のプライベートクレジット(ノンバンク融資)を巡る不透明感もあり、金融株の下げが目立った。米ブルームバーグ通信は12日、「米金融大手モルガン・スタンレーは、同社のプライベートクレジットファンドの一つについて償還上限を設けた」と報じた。米銀最大手JPモルガン・チェースによるプライベートクレジットの融資制限が伝わったばかりとあって、ファンド融資先の信用リスクが意識されやすかった。三菱UFJなどの銀行株や第一生命HDなどの保険株が売られた。

日経平均は大引けにかけて下げ渋った。13日は株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(SQ)が算出される。フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッドは「SQ算出に伴う持ち高調整の売買が一巡したうえ、中東情勢の悪化を受けたリスク資産圧縮の動きも一服し、午後は様子見姿勢の投資家が多かった」と話した。来週以降はイラン情勢を見極めながら、買い持ち高を積み増す検討に入る機関投資家が増えそうだとの見方も示した。

東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落した。終値は49.00ポイント安の3649.85だった。JPXプライム150指数も3日ぶりに反落し、12.85ポイント安の1525.46で終えた。

東証プライムの売買代金は概算で7兆4071億円、売買高は25億9180万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1473。値上がりは105、横ばいは16だった。

プライム市場の値下がり銘柄数は92%に上った。東証の業種別指数では鉱業と、その他製品、電気・ガスを除く30業種が値下がりし、下落率トップは不動産業。その他金融業がこれに続いた。一方、防衛関連株の一角は上昇。米原油先物相場の時間外取引での上昇が一服すると、株価指数先物に買い戻しが入り、日経平均は後場後半に下げ幅を縮小した。

個別では、ソフトバンクグループ(SBG)や三井住友フィナンシャルグループ、トヨタ自動車、三井物産が軟調。古河電気工業やアドバンテストが株価水準を切り下げ、売買代金トップのキオクシアホールディングスが冴えない展開。住友金属鉱山、日本取引所グループ、住友不動産、三井不動産が安く、大林組や日本郵政が値を下げ、ペプチドリームが下値を模索。三井ハイテックとANYCOLOR、ジャパンディスプレイが大幅安となった。

半面、三菱重工業や川崎重工業、日本製鋼所が買われ、信越化学工業とINPEXが堅調。ニデックと任天堂が値を上げ、日立製作所やファーストリテイリングが底堅く推移し、京都フィナンシャルグループとシンフォニア テクノロジーが急伸した。

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