11日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比1139円36銭高の5万5387円75銭だった。上げ幅は一時1300円を超え、取引時間中として6日以来3営業日ぶりに節目の5万5000円台を回復した。
きょう前場は前日に続きリスク選好の地合いとなり、朝方から買い優勢でその後も先物主導で上げ幅を広げた。前日の米国株市場は方向感の見えにくい動きとなったが、AI・半導体関連セクターが強かったことで買い安心感が広がった。きょうはアジア株全般が強い動きで東京市場もその流れに乗った。外国為替市場で1ドル=158円台前半まで円安方向に振れたことも輸出セクター中心に追い風となっている。
10日に好決算を発表した米オラクル株が米国時間同日夕の時間外取引で上昇したのを受け、ソフトバンクグループ(SBG)をはじめとする人工知能(AI)・ハイテク関連株に買いが入り、相場全体を押し上げた。
日経平均のプラス寄与度ランキングでは上位にSBGとアドテストが並び、2銘柄の合計で日経平均を約486円押し上げた。オラクルの2025年12月〜26年2月期決算は、売上高と純利益が市場予想を上回った。企業によるAI投資の拡大が追い風となり、クラウド部門が好調だった。SBGはオラクルやオープンAIと共同で米国のAIインフラ整備計画「スターゲート」に参画しているとあって、オラクル株高を好感した買いが波及した。
日本時間11日午前の取引でニューヨークの原油先物相場の下落基調が続いていることも投資家心理を支えた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版は日本時間同日午前、国際エネルギー機関(IEA)が同機関として最大規模の石油備蓄放出を提案したと報じた。
日経平均は中東情勢の緊迫を受け、3月に入って10日までに4600円あまり下落した。このため個人投資家らによる押し目買いの動きが活発だった。市場関係者は「株価が調整すれば事業法人による自社株買いが入りやすく、日本株の底堅さが着目された」との見方を示した。
ただ、日経平均の予想変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は42前後と、投資家が先行きの相場変動に警戒を強めているとされる20を大きく上回っている。市場関係者は「引き続き中東情勢への警戒は強く、楽観できる状況ではない」と話した。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは63.07ポイント(1.72%)高の3727.35だった。JPXプライム150指数も続伸した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆4866億円、売買高は13億7257万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1367。値下がりは194、横ばいは32だった。
業種別株価指数は33業種すべて上昇。非鉄金属、その他製品、海運業、ガラス・土石製品、電気・ガス業、情報・通信業が上昇率上位。
個別では、キオクシアホールディングスが大きく買われ、任天堂が商い急増のなか大幅高。ソフトバンクグループも買いを集めた。フジクラ、古河電気工業、住友電気工業の上値追いも鮮明。JX金属が物色人気。レーザーテック、ディスコなども値を飛ばした。レゾナック・ホールディングスが急騰、低位ではジャパンディスプレイの上げ足も目立つ。トヨタや良品計画が買われた。
半面、NECが軟調、富士通、KDD、オリンパスが売りに押され、日立製作所、ファーストリテイリングも冴えない。MonotaRO、ライフドリンク カンパニーが大幅安だった。
