東京株式(大引け)=1519円高、トランプ発言契機にリスクオフの巻き戻し

10日の日経平均株価は反発し、終値は前日比1519円67銭高の5万4248円39銭だった。

トランプ米大統領の発言を受けて、イラン情勢を巡る投資家の過度なリスク回避姿勢が後退した。9日の急落場面で下げが目立った半導体を含む幅広い銘柄に買いの勢いが強まり、日経平均の上げ幅は1900円を超える場面があった。買い一巡後は様子見ムードも広がり、上値の重さが目立った。

きょうの東京株式市場は前日の急落の反動で広範囲の銘柄に買いが流入、日経平均も大きくリバウンドに転じた。トランプ米大統領がイランへの軍事攻撃が間もなく終結するとの見方を示したことで、これを材料視する形で前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに反発。東京株式市場もリスク選好の流れを引き継いだ。前日の米株市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4%近い上昇をみせたことを受け、半導体関連の主力株が商いを伴い買われ、これが全体相場に大きく貢献した。原油価格は急騰後に時間外取引で急落するなど荒れた値動きながら、原油高に対する過度な不安心理が後退したことも投資家心理に追い風となった。

ニューヨーク原油先物は9日に付けた1バレル110ドル台の高値から日本時間10日の時間外取引では80ドル台まで急落した。原油高に伴うインフレへの警戒がいくぶん和らいだのに伴い、株式の買い戻しを誘った。日経平均は前日に2892円安と過去3番目の下げ幅を記録していただけに、自律反発を見込んだ買いが株価指数先物主導で強まった。

トランプ米大統領がイランとの戦闘終結が近いとの認識を示す一方、イラン側は攻撃拡大を警告しているとも伝わっている。中東情勢の先行きを見極めたいとする市場参加者は多く、上値では売りも出やすかった。

前日の米株式市場で半導体関連銘柄が買われた流れも追い風にアドテストが相場上昇をけん引した。レーザーテクも大幅高となったほか、フジクラはじめ電線株の上げも目立った。半面、食料品などディフェンシブ株の一角には売りが出た。中東情勢悪化の影響を受けにくいとして足元で戻りが目立っていた富士通なども下げた。

東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比88.44ポイント高の3664.28だった。JPXプライム150指数も反発し、35.74ポイント高の1526.37で終えた。

業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、卸売業、その他製品、機械が上昇率上位。下落は鉱業のみ。

東証プライムの売買代金は概算で7兆7116億円、売買高は28億568万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1416と全体の約89%だった。値下がりは159、横ばいは20だった。

個別では、きょうも断トツの売買代金をこなしたキオクシアホールディングスが大きく切り返し、売買代金2位と3位に入った古河電気工業とフジクラも大幅に上昇した。アドバンテストも商いを伴い上値を追ったほか、レーザーテックの急騰が目立っている。JX金属が買われ、三菱重工業、川崎重工業など防衛関連も堅調。ソフトバンクグループ(SBG)、TDK、トヨタ自動車もしっかり。大崎電気工業、ダブル・スコープ、エンプラスが値を飛ばした。

半面、リクルートホールディングスが安く、サンリオが軟調、ロームも利益確定売りで大きく値を下げた。富士通が冴えず、ユニチカも売りに押された。マネーフォワードが急落したほか、ラクス、SHIFT、Sansan、サイボウズなども売られた。

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