東京株式(前引け)=急反発、前日の反動で半導体株など中心に買い戻し

10日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比1670円36銭高の5万4399円08銭だった。

きょう前場の東京株式市場は前日の急落の反動で日経平均は大きく切り返す展開となった。前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに切り返し、投資家の不安心理が後退した。米国ではトランプ米大統領がイラン攻撃の終結が近いという趣旨の発言を行い、これが好感される形で幅広い銘柄が買い戻されたが、特に半導体関連株の戻り足が際立った。これに追随して東京株式市場でも半導体関連株に値を飛ばすものが多く全体指数を押し上げた。一時は上げ幅が1900円を超えた。

トランプ米大統領は9日の記者会見で、イランとの戦争が「間もなく」終結すると述べた。ダウ・ジョーンズ通信など米メディアが相次ぎ報じた。戦争の大きなリスクは終わったとして、イランについては「新たな国を建設する始まりだ」と語った。同日のCBSニュースの電話取材に続いて作戦の進展を強調した。

ニューヨーク原油先物は9日に一時1バレル110ドル台を突破して約3年9カ月ぶりの高水準を付けた後、日本時間10日の時間外取引では80ドル台に大幅に下落している。原油高に伴うインフレ加速が世界景気を冷やすとしてリスク回避に傾いていた投資家心理がいくぶん改善し、幅広い銘柄に見直し買いが広がった。日経平均は前日に2892円安と過去3番目の下げ幅を記録していただけに、自律反発を見込んだ買いも入りやすかった。

中東情勢や原油相場の先行きは依然として流動的で、エネルギーの輸入依存国である日本株は変動の大きい展開が続くとの予想も少なくない。戻り待ちの売りが上値を抑える場面もみられた。

前日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4%近く上昇した。投資家心理がやや改善するなかで、エヌビディアが来週に米カリフォルニア州で開く人工知能(AI)に関するカンファレンスに注目する声も市場で聞かれる。東京株式市場ではアドテストが相場をけん引したほか、フジクラや住友電といった電線株が大幅高となった。

後場の日経平均株価は、上げ幅を保ちながら高値圏での推移が意識される展開となりそうだ。前場は米株高の流れを受けて半導体関連や値がさ株に買いが集中し、指数を大きく押し上げた。指数は5万4000円台まで回復しており、短期的には利益確定売りが出やすい水準でもあるが、前場の上昇過程で売りを吸収しながら水準を切り上げた。昨日の日経平均が2900円近く下落していたことも横目に、引き続き買い戻しに加えて、押し目待ちや自律反発狙いの買い需要も意識されやすい。

東証株価指数(TOPIX)も反発した。前引けは前日比98.40ポイント(2.75%)高の3674.24だった。JPXプライム150指数も反発で前場を終えた。

前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆7338億円、売買高は13億3536万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1470と全体の約9割を占めた。値下がりは100、横ばいは23だった。

業種別では、非鉄金属、ガラス・土石製品、機械などを筆頭に多くの業種が上昇、鉱業のみ下落した。

個別では今日も売買代金首位を独走しているキオクシアホールディングスが前日下げた分をほぼ取り返す大幅高。売買代金2位と3位に入った古河電気工業とフジクラも大きく水準を切り上げた。アドバンテストが急速に上値を追ったほか、レーザーテックの急騰が目を引く。任天堂が買われ、三菱重工業、川崎重工業なども物色人気。大崎電気工業が値を飛ばし、KLabも急伸をみせた。

半面、サンリオが軟調、ロームが大きく利食われた。富士通も冴えない。マネーフォワード、ラクスは大幅安となった。リクルート、ニトリHD、ベイカレントが下落した。

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