9日午前の日経平均株価は反発した。午前終値は前日比454円34銭高の2万3368円16銭だった。
一時は2万3382円に上昇し、取引時間中としては1992年1月8日以来の高値を付けた。節目の2万3000円を上回ったのは同1月10日以来、約26年ぶりとなる。
目先スピード警戒感はあるものの、世界的な株高のなかで東京市場でもリスクを取る動きが加速している。
8日の米国株の上昇をきっかけに、海外投資家が相対的に低下した日本株の運用資産に占める比率を引き上げるための買いを入れた。
日経平均が2万3000円を上回ると上昇が加速した。市場では海外の年金基金などから買いが入ったとの指摘がある。ヘッジファンドの一種であるCTAから、相場の流れに追随する「順張り」の買いが機械的に株価指数先物に入り、相場の一段高につながったとみられる。
内需系企業にも安倍政権の経済政策への期待感から物色の矛先が向き、底上げ状態となっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。
午前の取引終了時点の東証1部の売買代金は概算で2兆363億円、売買高は11億8632万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1469と全体の約7割を占めた。値下がりは495、変わらずは68銘柄だった。
個別では、ファストリや東エレク、ファナックといった値がさ株に、先物との裁定取引に伴う買いが入った。東エレク、HOYA、新日鉄住金、JFEも上げが目立った。住友不と三井不は年初来高値を更新した。ミネベアミツミが物色人気を集め、キーエンスも上値追いを加速させている。ニチイ学館、サンフロンティア不動産が急伸、ヘリオス テクノ ホールディングはストップ高に買われた。
一方、日産自とブリヂストンは下落した。小野薬と第一三共も下げた。三菱マテリアル、住友ゴム工業が軟調、ジャパンディスプレイが大幅安。ファンコミュニケーションズ<、コロプラなども下落した。
東証2部指数は前日比14.43ポイント高の6938.32ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は247、値下がり銘柄数は196となった。
個別では、富士ピー・エスがストップ高。金下建設、北陸電話工事、アルトナー、ダイナック、エスビー食品など30銘柄は年初来高値を更新。川崎化成工業、宮入バルブ製作所、インスペック、丸尾カルシウムが買われた。
一方、リード、ヨネックス、ショクブンが年初来安値を更新。小島鉄工所、理研コランダム、ジーエルサイエンス、日本パワーファスニング、セメダインが売られた。
