〔米株式〕ダウ続落、453ドル安=原油高、米雇用不安で
6日のNYダウ工業株30種平均は続落し、終値は前日比453ドル19セント安の4万7501ドル55セントだった。
同日朝発表の2月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が予想に反して減少した。米経済への懸念が強まり、相場を下押しした。中東情勢の緊迫化も投資家心理の悪化につながり、ダウ平均は一時900ドルあまり下げる場面があった。
2月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比9万2000人減と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(5万人増)に反してマイナスだった。失業率は4.4%と、前月から横ばいを見込んでいた市場予想(4.3%)を上回った。米労働市場の減速を示したと受け止められた。
トランプ米大統領は6日、イランとの合意には「無条件降伏以外ではありえない」と自身のSNSに投稿した。イランのアラグチ外相は、米国・イスラエルに対して「停戦を求めていない」などと語ったと5日に伝わっていた。中東での軍事衝突が長期化するとの懸念が強まり、投資家のリスク回避姿勢が強まった。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は6日、供給停滞の懸念から急騰し、米国産標準油種WTIは一時92ドルを突破。約2年5カ月ぶりの高値水準を付けた。インフレ再燃による経済への悪影響が意識され、幅広い銘柄が売られた。
市場関係者からは「週末に中東で何が起きるか分からないので、投資リスクを取れない」(日系証券)との声が聞かれた。
「原油価格の高止まりが続けば、インフレ圧力が高まり個人消費の減退を招くかもしれない」として、主力株の売りを促した。
政府系金融機関の米国際開発金融公社(DFC)は6日、ペルシャ湾岸を航行する海上輸送を対象に、200億ドル規模の再保険を実施する計画を発表した。市場では「同計画が導入されても、リスクが高い海域に船舶が向かうか疑問が残る」として、原油の需給逼迫を巡る懸念が引き続き高かった。
金融株の下げが目立った。ダウ平均の構成銘柄ではないが、米運用会社ブラックロックが7.6%安で引けた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は6日、同社が主力のプライベートクレジット(ノンバンク融資)ファンドの一部で資金の引き出しを制限したと伝えた。ノンバンク融資ファンドを巡る不透明感が強まり、他の資産運用会社にも売りが及んだ。
米地銀のウエスタン・アライアンス・バンコーポレーションは6日、25年に破綻した米自動車部品メーカーのファースト・ブランズ・グループのローンに関連して1億2000万ドルあまりの貸倒引当金を計上すると発表した。金融業界に対する先行き不透明感につながり、銀行株全般が売られた。ダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースが安かった。
ダウ平均の構成銘柄ではキャタピラーやエヌビディア、アマゾン・ドット・コムが下落した。アメリカン・エキスプレスとスリーエム(3M)も安かった。半面、ボーイングやIBM、アムジェンが上昇した。
ダウ平均は週間で1476ドル下落した。週間の下げ幅は25年3月下旬以来の大きさだった。
ナスダック総合株価指数は続落した。終値は前日比361.307ポイント安の2万2387.679だった。ラムリサーチやアプライドマテリアルズ(AMAT)など半導体関連株に売りが出た。インテルも安かった。
〔ロンドン株6日 続落〕
6日の英FTSE100種総合株価指数は続落し、前日比129.19ポイント安の1万0284.75と1月下旬以来、約1カ月ぶりの安値で終えた。中東紛争の激化を背景にインフレ再燃への懸念が強まる中、米雇用統計の結果が低調だったことを嫌気し警戒感が強い。週末入りを前に利益確定や持ち高調整の売りも出た。
原油や天然ガスの値上がりで物価上昇圧力が強まれば、英景気の不透明感にもかかわらず英イングランド銀行(中央銀行)が利下げに動きづらくなるとの観測が広がる。6日の米国市場で主要な株価指数が下げ幅を広げると、FTSE100種指数も水準を一段と切り下げた。
銀行や鉱業、ヘルスケアや消費、不動産関連など幅広い業種で売りが優勢となった。半面、英シェルなど石油株が上昇。防衛大手BAEシステムズが上げた。
FTSE100種指数は、2日から6日までの1週間で625ポイント(5.7%)下げた。下落率としては2025年3月末から同4月初旬にかけての週以来、約11カ月ぶりの大きさとなった。
〔ドイツ株6日 続落〕
6日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比224.72ポイント安の2万3591.03で終えた。終値として2025年12月初旬以来、約3カ月ぶりの安値となる。中東紛争の激化を背景にインフレ再燃への懸念が強まる中、米雇用統計の結果が低調だったことを嫌気し、株価は下落。金属価格の下落、投資家がリスク資産である株式に売りを出した。
供給不安から、原油や天然ガスの先物価格が足元で上昇の勢いを強めている。エネルギー高が欧州景気を下押しするとの懸念もくすぶる。
半導体のインフィニオンテクノロジーズの下げが目立ったほか、化学大手BASFなどの素材関連、自動車株が下げた。金融株も売られた。半面、独防衛大手ラインメタル、ソフトウエアの独SAPが上昇。足元で株価水準を大きく切り下げていた化粧品メーカーのバイヤスドルフが買われた。
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は続落し、前日比0.65%安で終えた。終値は7993.49と約3カ月ぶりの安値となった。
