東京株式(前引け)=反発し一時5万6000円台回復、買い戻し一巡後は上げ幅縮小

5日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比1467円73銭高の5万5713円27銭だった。上げ幅は一時2300円を超えた。

きょう前場の東京株式市場は買い先行。日経平均は2300円を超える上昇で一気に5万6000円台を回復する場面があった。中東情勢を巡る過度な不安が後退し、前日の欧米株市場が反発に転じた流れを引き継いだ。ただ、買い戻し一巡後は戻り待ちの売りに押され上げ幅を縮めた。取引時間中に、きょうから中国で開かれる全国人民代表大会(全人代)で今年の経済成長率目標を4.5~5%とし、前年の5%前後から引き下げる方針が示されることが伝わり、これが投資家心理を冷やした面もあったもよう。

前日までの3日続落で4600円あまり下落していた反動で、自律反発狙いの買いが優勢だった。中東情勢を巡る警戒がいったん薄れ、前日の米欧株式相場が上昇した。5日のアジア市場で前日に急落した韓国総合株価指数(KOSPI)が戻していることも買いを誘った。

4日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発した。とくに米半導体大手エヌビディアをはじめハイテク株の上昇が目立った。同日に市場予想を上回る業績見通しを発表した米半導体大手ブロードコムの株価は時間外取引で上げた。5日の東京市場でも人工知能(AI)・半導体関連銘柄に買いが波及し、相場全体をけん引した。

米国・イスラエルとイランの応酬は続き、4日には米潜水艦がイランの軍艦を撃沈したことが明らかになった。一方で米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は4日、イランの情報機関が攻撃を受けた翌日に米中央情報局(CIA)と間接的に接触していたと報じた。停戦の条件などを議論することを求めていたといい、米・イスラエルとイランの対立が長期化するとの懸念がやや後退した。米メディアによると、イラン側はNYTの報道を否定しているとも伝わり、なお警戒感はくすぶる。

市場関係者は「米国とイスラエルによる軍事作戦が現行のイラン政府の弱体化を目的としているならば、短期間で収束するかは見通しにくい。イラン情勢を巡る不透明要因は拭えておらず、株価は日替わりで上下を繰り返す動きがしばらく続きそうだ」と話した。5日の日経平均も上値では利益確定売りに押され、前引けにかけては上げ幅を縮小した。

後場の日経平均株価は、堅調推移を継続しそうだ。前日に大幅安となっていた韓国総合株価指数(KOSPI)が急伸していることも横目に、押し目待ちや自律反発狙いの買いが続きやすい。ただ、米国などとイランの間で攻撃の応酬が続いており、事態が長期化するとの懸念が根強く、投資家心理を慎重にさせている。また、トランプ米政権の関税政策の不透明感が意識され、積極的に買い進む動きは限定的となりそうだ。テクニカル面では、日足では長い上髭を形成しており、上値の重さがうかがえる。

東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは92.40ポイント(2.54%)高の3726.07だった。JPXプライム150指数も反発した。

前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で4兆4922億円、売買高は12億7742万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1512で、全体の9割強を占めた。値下がりは70、横ばいは13だった。

業種別では、銀行業、保険業、鉱業、卸売業、証券・商品先物取引業を筆頭にすべての業種が上昇した。

個別ではソフトバンクグループ(SBG)をはじめ、アドバンテストやレーザーテック、東京エレクトロン、フジクラが上昇。三菱UFJフィナンシャル・グループをはじめとする銀行セクターが水準を切り上げた。トヨタ自動車、日立製作所はしっかり。三井物産、三菱重工業が高い。ダイドーグループホールディングスが値を飛ばした。

半面、カプコンが大幅安。任天堂、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、コーエーテクモホールディングスも安い。協和キリンが値下がりした。

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