27日 米国・欧州株式概況

〔米株式〕ダウ反落、一時800ドル超安=AI懸念とイラン重荷

27日のNYダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落し、終値は前日比521ドル28セント安の4万8977ドル92セントだった。

人工知能(AI)投資に対する収益性の不安やAIが既存事業に置き換わるとの不透明感が引き続き根強く、主力株への売りが膨らんだ。ダウ平均の下げ幅は一時800ドルを超えた。

朝方発表された1月の米卸売物価指数(PPI)は、変動の激しい食品やエネルギーを除いた指数の対前月比伸び率が市場予想を大きく上回った。連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が後退したことも売り材料となった。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、クラウドサービスのコアウィーブが18.5%安で終えた。26日夕に発表した2025年10〜12月期決算では売上高が前年同期から大幅に伸びたものの、1株損益の赤字幅が市場予想より大きかった。

決算発表後、市場ではAI向けインフラへの巨額投資に見合った利益が得られていないとの見方が広がった。ダウ平均の構成銘柄ではエヌビディアやキャタピラーといったAI関連の銘柄に売りが波及した。

決済サービスのブロックは26日夕、全従業員の半数近くの人員を削減すると発表した。AIを取り入れることで、少人数でも業務を効率化できると主張した。「AI導入により人員削減を試みる企業が今後増えるとの見方につながった」との指摘があり、投資家心理の悪化につながった。

ソフトウエア関連も売られた。「どのソフト企業がAIに代替されるのか判明するのに少なくとも1年かかると考えており、当面は不透明な局面が続くだろう」との見方がある。ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやマイクロソフトが下げた。

英住宅ローン会社のマーケット・フィナンシャル・ソリューションズ(MFS)が破綻したと複数のメディアが27日報じた。ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループやアポロ・グローバル・マネジメントの傘下企業などが貸し手とされ、関連損失への警戒から売りが出た。金融株全般にも売りが及び、ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースも下げた。

地政学リスクの高まりも相場の重荷となった。

米国とイランは26日、核問題を協議する高官協議を実施。決裂は回避できたものの、トランプ大統領は27日、「満足していない」と表明。米国による対イラン軍事行動の可能性がくすぶっていることも相場を押し下げた。

 

そのほかのダウ平均の構成銘柄ではアメリカン・エキスプレスやナイキ、アップルが安かった。半面、メルクやアムジェン、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)といったディフェンシブ株が買われた。

ダウ平均は2月が85ドル高だった。月間では10カ月連続で上昇し、17年4月〜18年1月以来の連続記録となった。

ナスダック総合株価指数は続落した。終値は前日比210.171ポイント(0.91%)安の2万2668.212(速報値)だった。ゼットスケーラーやクラウドストライク・ホールディングスといったセキュリティー関連銘柄が下げた。メタとテスラも安かった。ナスダック指数は月間で3.3%安となり、25年3月(8.2%)以来の下落率となった。

〔ロンドン株27日 続伸し最高値〕

2月27日の英FTSE100種総合株価指数は3日続伸し、前日比63.85ポイント高の1万0910.55で終えた。初めて1万0900台に乗せ、最高値を連日で更新した。好決算や株主還元策の拡充方針を示した銘柄に買いが入った。

イランなど中東情勢への根強い警戒を背景に原油先物の相場が上昇し、石油株の買いを誘った。ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物の期近物は一時1バレル73ドルちょうどまで買われ2025年7月下旬以来、7カ月ぶりの高値をつけた。安全資産とされる金を含め貴金属も値上がりし、鉱業株が上昇した。

FTSE100種指数は2月の1カ月間では6.7%上昇した。月間で上昇するのは8カ月連続となる。中型株で構成する

FTSE250種株価指数は3日続伸し、前日比0.16%高の2万3757.15と2022年1月以来の高値で終えた。月間では2.1%高と3カ月連続で上昇した。

FTSEの構成銘柄では、酒造大手ディアジオが4.82%高、不動産サイト大手ライトムーブが4.34%高、通信大手BTが4.28%高と相場をけん引。他方、投資会社メルローズ・インダストリーズは11.59%安、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は7.35%安、製薬会社ヒクマ・ファーマシューティカルズは4.30%安と売り込まれた。

〔ドイツ株27日 小幅反落〕

2月27日のドイツ株価指数(DAX)は小幅ながら3日ぶりに反落し、前日比4.76ポイント(0.01%)安の2万5284.26で終えた。前日終値を上回って推移する場面があったものの、27日の米株式市場で主要な株価指数が下げ幅を広げる場面があり、投資家心理を冷やした。

緊迫するイラン情勢を含めて不透明な材料が多く、投資家がリスク資産の買いに慎重になっている。DAXはこのところじりじりと戻りを試す展開で、週末入りを前に利益確定などの売りも出やすかった。DAXは月間では3カ月連続で上昇し、2月27日は1月末比3.0%高い水準で終えた。

DAXでは、不動産検索サイト大手スカウト24が4.71%高、通信大手ドイツテレコムが3.59%高、ドイツ取引所が2.60%高と買われた半面、コメルツ銀行は3.70%安、スポーツ用品大手アディダスは2.65%安、ドイツ銀行は2.40%安で取引を終えた。

欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は4日ぶりに反落し、前日比0.46%安で終えた。1月末比では5.5%高い水準となる。

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