28日の日経平均株価は小幅に続伸し、終値は前日比25円17銭高の5万3358円71銭だった。
朝方は売り優勢の展開を余儀なくされた。外国為替市場で円高が急速に進んだことから、リスク回避目的の売りがかさんだ。しかし、その後は半導体関連株などが強さを発揮し、日経平均も下げ渋る展開に。長期金利が低下したほか、為替市場でも円安方向への巻き戻しが入り、投資家の不安心理が後退した。後場取引終盤はオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディング<ASML>が好決算を発表したことを受け、半導体関連株への買いが厚みを増し、全体相場を押し上げる場面があった。
ただ、TOPIXは終始マイナス圏で推移した。商い上位の大型株は株価を上昇させた銘柄が多かったものの、全体でみると値下がり銘柄数は全体の86%を占めるなど全面安に近かった。一方、売買代金は7兆円を上回るなど活況だった。
ASMLホールディングが発表した2025年10〜12月期決算は売上高が市場予想を上回った。発表後に東エレクやレーザーテクなど半導体関連の一角が急伸し、それまで軟調だった日経平均をプラス圏に押し上げた。人工知能(AI)データセンター向けの需要期待で、光ファイバー関連製品を手掛けるフジクラなどの電線株が買われた。
東京株式市場は円相場の上昇を受け、朝方から幅広い銘柄に売りが先行。午前に日経平均の下げ幅が500円を超える場面があった。円相場は前日夕から2円ほど円高・ドル安の1ドル=152円台を中心に推移。前週末から円の上昇が続いており、これまでの円安による業績押し上げ効果が薄れるとの見方から、トヨタやホンダなどの自動車株が下落した。
米連邦準備理事会(FRB)が日本時間29日朝に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表する。政策金利の据え置きが予想されており、パウエル議長の記者会見での発言が注目されている。トランプ米大統領が27日に次期FRB議長の人事について「かなり近いうちに発表する」と述べており、市場では「FOMC後に次期議長の人事発表があるのではないか」との思惑が漂い、様子見姿勢が強まる場面もあった。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は28.10ポイント安の3535.49だった。JPXプライム150指数も反落し、10.33ポイント(0.69%)安の1489.13で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で7兆1197億円、売買高は23億1015万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1383。値上がりは185、横ばいは33だった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、鉱業、電気機器などが上昇した。下落は輸送用機器、化学、鉄鋼など。
個別では、27日に決算を発表した信越化学工業が急落したほか、三菱重工業も軟調。トヨタ自動車が安く、ソニーグループも冴えない。東京電力ホールディングスが大きく水準を切り下げ、第一三共も安い。アステリア、ソシオネクストが大きく水準を切り下げた。伊藤園、第一稀元素化学工業、芝浦メカトロニクスなどの下げも目立つ。
半面、売買代金トップのキオクシアホールディングスが堅調、ソフトバンクグループ(SBG)も商いを伴い上昇した。アドバンテストが高く、フジクラ、古河電気工業など電線株も物色人気。SCREENホールディングスが買いを集め、三井海洋開発にも投資資金が流入した。冨士ダイスが急騰し値上がり率トップ、旭ダイヤモンド工業、ユニチカはストップ高となった。また、第一工業製薬も値幅制限いっぱいに買われた。
