486円高と大幅高で3日続伸、売買代金増加で主力株に買い

30日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比486円81銭(1.25%)高の3万9390円49銭だった。

朝方から買い優勢の展開で、日経平均は尻上がりに株価水準を切り上げる格好となった。先物主導の買い戻しが続いたほか、個別には前日の米株市場でのナスダック総合株価指数が3カ月半ぶりに最高値を更新。半導体株高を受け同関連株への買いが目立ち全体指数を押し上げている。特に日経平均寄与度の高い半導体製造装置の値がさ株への資金流入が顕著だった。
値上がり銘柄数は1200を超え全体の76%の銘柄が上昇した。売買代金も前引け時点で2兆3000億円台と増勢基調にある。

米国では生成人工知能(AI)向け半導体需要の拡大などを背景に、これから本格化するテック企業の決算に期待が高まっている。前日はエヌビディアなども上昇して主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2.3%高となった。東京市場でもきょう決算発表を控えるアドテストが上昇し、ディスコ、東エレク、レーザーテクなど主要な半導体関連銘柄が軒並み買われた。ソフトバンクグループ(SBG)も上げた。
一方、コマツは、決算内容が十分でないと受け止められたことで大幅下落するなど、決算発表を受けた銘柄選別もみられた。

米大統領選を控え足元で上昇していた米長期金利が前日は低下。国内でも長期金利が低下し、株価の支えになった。日銀が31日まで開く金融政策決定会合では政策金利の据え置きを予想する向きが市場では多く、日銀の金融政策への警戒ムードは目立たなかった。

東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは30.24ポイント(1.13%)高の2712.26だった。JPXプライム150指数も続伸で前場を終えた。

前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆3492億円、売買高は9億1716万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1248と全体の約76%を占めた。値下がりは346、横ばいは48だった。

個別では断トツの売買代金をこなしたディスコが大幅高、値上がり率でもプライム市場の2位にランクインした。レーザーテック、ルネサスエレクトロニクス、ソシオネクスト、アドバンテストなど半導体関連が総じて上昇。また、フジクラ、古河電工、住友電工など電線銘柄も買われた。東京電力HD、関西電力、中部電力など電力株は女川原発再稼働を材料に上昇。キーエンス、日立製作所、SMC、HOYA、ニデックなども高い。山崎製パンが値上がり率トップに買われた。

一方、今期2200億円の最終赤字見通しと発表した日野自動車が大幅安となったほか、決算発表で通期営業利益予想の上方修正を発表したものの、市場予想に届かなかったことでコマツが売り優勢となり、日立建機も連れ安となった。また、大和証Gは好決算も株主還元策の発表がなかったことなどから売られた。このほか、中外製薬、NEC、ニトリHD、シャープ、ディー・エヌ・エーなどが下落。エス・エム・エスが急落、M&A総研ホールディングスも大きく売られた。

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