ダウ大幅続伸259ドル高、ハリケーンや北朝鮮情勢への懸念後退

11日のNYダウ工業株30種平均は大幅に続伸した。終値は前週末比259ドル58セント高の2万2057ドル37セントと、8月7日に付けた過去最高値に60ドルあまりに迫った。上げ幅は3月1日以来ほぼ半年ぶりの大きさだった。
 
ハリケーン「イルマ」による被害が事前の想定より軽微であったことや、9日の建国記念日に予想された北朝鮮のミサイル発射がなかったことで、欧州株が全面高となり、米国株も買いが先行した。
トランプ政権が北朝鮮制裁強化の国連決議案を軟化させたことが報じられると、地政学リスクの後退も好感され、終日堅調推移となった。
 
週末に米フロリダ州を直撃したイルマの被害額は上陸前に警戒されたほど大きくないとの観測が相次いだ。トラベラーズやプログレッシブなど損保大手を中心に買いが膨らみ、相場を押し上げた。
 
投資家のリスク回避姿勢が後退し、安全資産とされる10年物米国債は売られ、利回りは一時2.13%と前週末から0.08%上昇した。利ざや縮小への警戒感から売り込まれていたゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が買い直され、相場の支援材料になった。
 
ナスダック総合株価指数は大幅に反発し、前週末比72.072ポイント高の6432.264で終えた。一時は1日に付けた最高値を上回った。12日に新製品の発表を控えたアップルに加え、フェイスブック、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど主力株が軒並み買われた。
 
S&P500種株価指数は3営業日ぶりに反発し、26.68ポイント高の2488.11と8月7日に付けた過去最高値をほぼ1カ月ぶりに更新した。
 
セクター別では、半導体・半導体製造装置や銀行が上昇する一方でメディアや商業・専門サービスが下落した。
 
個別では、ハリケーン被害の保険金負担への警戒感が和らいだトラベラーズ(TRV)やAIG(AIG)など、損害保険各社が買われた。
アメリカン航空やデルタ航空など空運株も買われた。クルーズ船運航のカーニバルも高い。イスラエルの製薬テバ・ファーマスーティカル・インダストリーズ(TEVA)は新CEOを指名し、大幅上昇した。携帯端末のアップル(AAPL)は明日開催される新製品発表会で明らかになる新型iPhoneへの期待感から上昇した。
 
一方、百貨店のノードストロームが下げた。スタイリストが洋服選びなどを手伝うサービスを提供する代わりに在庫を持たない新形態の店舗を出すと発表したものの、アマゾンなどとの競争激化が改めて意識された。証券会社による投資判断引き下げが伝わった写真・動画共有アプリのスナップも安い。ハリケーンの影響で19万4000の施設を一時閉鎖したと発表した個人向け倉庫に投資する不動産投資信託(REIT)のパブリック・ストレージも売られた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
22,057.37+259.58
S&P500種
2,488.11+26.68
ナスダック
6,432.264+72.072
米10年債利回り 2.131 ( +0.080 )
NY原油(ドル/バレル)
48.09+0.02
円・ドル109.35 – 109.36  +0.93


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は大幅反発した。12月物は前週末比400円高の1万9550円で引け、同日の大取終値を140円上回った。
北朝鮮情勢や大型ハリケーン「イルマ」の被害への警戒感が薄れ、市場では円安と米株高が進み、日本株は買われた。この日の12月物高値は1万9555円、安値は1万9200円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
19550 ( +140 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
19595 ( +185 )
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7413.59(+35.99)
FTSE100種総合株価指数は反発した。前週末終値に比べ35.99ポイント高の7413.59で引けた。鉱業株と医薬品株の上げが指数を押し上げ、構成銘柄の約7割が上昇した。
銅価格が上昇していることから、鉱業関連株が上がった。リオ・ティントとアントファガスタの上げが目立った。石油のBPとロイヤル・ダッチ・シェルも上昇した。
 
シャイアーなど医薬品株も買われた。アストラゼネカは、肺がん治療薬の臨床結果が良好だったことが好感された。
プルーデンシャルとリーガル・アンド・ゼネラル(L&G)の上げが目立った。銀行のスタンダードチャータード銀行とHSBCホールディングスも買われた。
 
半面、衣料小売りと食品事業のアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは5%近く下がった。医療機器メーカーのコンバテック・グループと鉱業・化学のジョンソン・マッセイも下がった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12475.24(+171.26)
ドイツ株式指数(DAX)は5日続伸した。終値は前週末比171.26ポイント高の12475.24だった。
ハリケーン「イルマ」による被害はこれまでの予想よりも小さいとの観測で、保険株が買われた。ミュンヘン再保険は4%上昇した。ドイツ長期金利の上昇でコメルツ銀行とドイツ銀行の上げも目立った。下落したのは、自動車のダイムラーだけだった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5176.71(+63.22)
フランスの株価指数CAC40の終値が前週末に比べて1%以上、上昇した。
 

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