反発 米ハイテク株高と参院選通過で買い

22日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前営業日比73円70銭(ー高の3万9892円81銭だった。
 
きょう前場は、朝方に先物主導で買いが入り日経平均は急速に水準を切り上げ、一時450円を超える上昇で4万円台を回復する場面があった。しかし、ショートカバーが一巡すると漸次値を消す展開となった。20日に投開票が行われた参院選は与党が大敗し、過半数を割り込む結果となったが、事前に株式市場には織り込みが進んでいた面もあって、空売り筋の買い戻しを誘発した。
一方、実需で上値を買い進む動きも限定的だった。値上がり銘柄数も全体の55%を占めるにとどまっている。
 
21日の米株式市場では多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数が最高値を更新。ナスダック総合株価指数は連日で最高値を更新した。連休明けの東京市場ではアドテストやソフトバンクグループに買いが及んだ。
 
日本株の上値は重かった。自民・公明両党は20日に投開票された参院選で想定以上の大敗は避けられたが、石破茂政権の基盤が弱まり、米国に対する日本の関税交渉力が低下したとの懸念もある。米相互関税の上乗せ分の発動期限の8月1日が目前に迫るなか、期限までの交渉妥結は難しいとの見方が日本株の売りを促したようだ。
 
市場では「参院選で与党の議席が過半数を下回ったことで政権運営に野党の協力が欠かせない状況となった。給付金をはじめとする政策実現のハードルが高まったことも日本株の重荷となる」との指摘があった。
 
後場の日経平均は、こう着感の強い値動きが継続するか。日経平均は節目の4万円に到達したが、買いは続かず失速。参院選というイベントを通過し、手掛かり材料にかけている状況となる。今週は日米ともに大きなイベントは予定されていない。こうした中、米国では4-6月期の決算発表が一段と本格化し、国内でも主要企業の決算発表がスタートする。
今後は、個別物色主体の相場展開となっていくことが想定されるため、個別株の動向に注目しておきたいところだろう。

 

東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは3.41ポイント(0.12%)高の2837.89だった。JPXプライム150指数も反発し、0.94ポイント(0.08%)高の1238.46で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆1514億円、売買高は8億6422万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は885。値下がりは653、横ばいは86だった。
 
業種別では、非鉄金属、機械、鉄鋼などが上昇する一方で、精密機器、医薬品、鉱業などが下落した。
 
個別では売買代金トップのディスコが高く、フジクラも商いを伴い高い。また、三菱重工業も活況高で値上がり率上位に。ソフトバンクグループが上昇し、IHIも値を上げた。ダイキンやファストリなどが買われ、信越化も上昇した。日立製作所が堅調。良品計画の上げ足の強さが目立った。
 
半面、レーザーテックが軟調、キーエンスも売りに押された。HOYAも冴えない。アドバンスクリエイトが急落、ソディックも大幅安。gumiも下落した。中外薬や第一三共などの医薬品株が売られ、テルモやオリンパスも下げた。

 

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