続伸 決算物色で大型株に買い、半導体関連は安い

 
 
6日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比253円19銭高の4万0802円73銭だった。
 
きょう前場は前日の米株安を受け朝方は主力株に売りが先行し、日経平均は安く始まったものの底堅さを発揮。売り物をこなした後は上値指向に変わった。特に前場取引後半から買いに厚みが加わり上げ足を強めた。不動産株をはじめ内需株の一角が買われ全体を牽引、半導体関連が冴えない動きとなったが、それ以外は物色意欲の強い地合いとなった。前引け時点で業種別騰落では33業種中32業種が上昇するという状況。
個別株も値上がり銘柄数が1300あまりに達し、プライム市場全体の8割が上昇する強調地合いとなっている。
 
6日午前の東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=147円台後半まで下落し、トヨタやホンダなど主力の輸出関連株が上昇した。前日に好決算を発表した三井不が大幅高となり、不動産株が幅広く買われた。株価指数先物に海外短期筋とみられる買いが入ると、日経平均の上げ幅は一時270円に迫った。市場関係者は「決算発表が進み、米関税が日本企業の業績を下押しするという過度な懸念が和らいでいる」とみていた。
 
5日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が前日比1.11%安で終えた。トランプ米大統領が5日の米CNBCの番組で、他国から輸入する半導体に対し早ければ来週中にも分野別の関税措置を発表すると述べたこともあり、東京株式市場では東エレクやディスコなどの売りを促した。
 
後場は、引き続き堅調な展開が予想される。円安・ドル高を受けた輸出関連株への物色が続くほか、国内主要企業の4-6月期決算発表が続いており好業績・好決算銘柄への物色意欲が株価下支え要因となろう。テクニカル面では、25日移動平均線に沿って推移しており、過熱感には乏しい。一方、半導体関連株は軟調に推移しているが、これらが後場戻すような展開となると、指数のさらなる上振れ余地も期待できそうだ。
 

 



 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは33.01ポイント(1.12%)高の2969.55だった。JPXプライム150指数は続伸して前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆5400億円、売買高は11億1249万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1304。値下がりは274、横ばいは44だった。
 
業種別では、不動産業、石油・石炭製品、機械を筆頭に多くの業種が上昇した一方で、サービス業のみが下落した。
 
個別では、きょうも売買代金で群を抜く三菱重工業が最高値圏をまい進、IHI、川崎重工業も物色人気を集めた。フジクラも上値追い。FOOD & LIFE COMPANIESが活況高となり、良品計画も高い。大崎電気工業も値を飛ばした。また、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ(SBG)、東京電力HD、任天堂、ソニーグループなどが上昇した。ほか、第1四半期の高い業績変化率を材料視されたダイヘンが大幅高、ティラド、日本ヒユーム、ユニチカなどが値上がり率上位となった。
 
半面、ディスコが下値模索、東京エレクトロン、アドバンテスト、レーザーテックも安い。ソシオネクストも軟調。メルカリが値を下げ、サンリオ、リクルートホールディングスも売りに押された。ニチレイ、オークマなどが大幅安だった。ほか、第1四半期は営業減益で市場予想を下振れたニチレイが急落、オークマ、シグマクシス、デクセリアルズなどが値下がり率上位となった。

 

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