EV

「EV」
 
週刊ダイヤモンド9月12日号の特集は「EV革命100兆円、電池・センサー・半導体」。
ガソリン車の登場から130年、EVへと急速に変わる中新たな技術が求められている。
大気汚染や地球温暖化など環境問題に配慮した製品設計が強く求められるようになってきたのが背景。
「内燃機関は終わる」という印象だ。
1910年代にガソリン自動車に駆逐されたEVの「リベンジ」。
1870年台代に欧州ではガソリン車よりも20年早くEVは実用化されていたというのが事実。
原油の大量発掘を支えてきたガソリン車の時代が終焉し新たな時代が始まるということであろう。
リチウムイオン電池のセパレーターを作っている上場企業のトップに取材していて興味深い話。
「EVは電気洗濯機」。
モーターがあってドラムが回転し、その回転は可変。
ブレーキもあって扉もある。
まさに移動しない電気自動車だ。
あるいは、電気自動車のバッテリーはまさかの時の病院での電力源になる。
あるいは自動車の進歩は自動車の所有をなくす。
呼んだときに自動運転でスーパージェッターのように現れる時代が来るのだという。
漫画の世界が現実になるのだという。
NYのケネディ空港では空港内の移動に自動運転車を用いる場所があり、センサーでチェック。
テロ防止も可能になるという。
電気で動く船、電気で動く飛行機、電気で動くものばかりが登場する未来。
「未来世代への責任と準備はあらゆる産業分野で必要とされている」。
その通りだと思う。
興味深いのは「デジタルが世界を変える」。
しかしそのデジタルを支える部品の部分の化学製品などはアナログの世界の産物という点。
一方的な進歩ではなくデジタルとアナログの共存という点はいずれ明確になってこよう。
ある化学メーカーの言葉とも重なってくるから不思議だ。
そしてもう一つ脳裏に残ったのは「経営は感動だ」。
日本的経営を手放してから日本経済は不毛の時代を迎えたのも事実。
市場を通じて、米国的資本主義を脱することが出来れば日本経済は買われるかも知れない。
EVは他人の世界のことではなく、この国のことと考えざるを得ない取材だった。

(兜町カタリスト櫻井)

株ちゃんofficial xはこちら!
目次