ただ、ダウ平均は売り一巡後に下げ渋った。30日発表の12月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)は36.9と前月から低下し、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(42.2)を下回った。米経済の減速を示唆する内容で、市場では「FRBが来年に追加利下げに動きやすくなるとみた投資家が主力株に押し目買いを入れた」との指摘があった。
ダウ平均の構成銘柄ではボーイングの下げが目立った。韓国で同社製造の航空機による事故が起き、韓国当局が一斉点検を決めた。ナイキやプロクター・アンド・ギャンブル、マクドナルドも売られた。半面、エヌビディアは上昇した。規制当局が問題視していた人工知能(AI)関連企業の買収が完了し、買い安心感が広がった。
ナスダック総合株価指数は3日続落した。前週末比235.246ポイント(1.19%)安の1万9486.785で終えた。テスラやメタプラットフォームズに売りが出た。
S&P500 5906.94 ( -63.90 )
NASDAQ 19486.79 ( -235.24 )
米10年債利回り 4.539 ( -0.087 )
NY(WTI)原油 70.99 ( +0.39 )
NY金 2618.1 ( -13.8 )
VIX指数 17.40 ( +1.45 )
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経225先物 (円建て)
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
30日の英FTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、前週末比28.77ポイント(0.35%)安の8121.01で終えた。年末が近づくなかで、持ち高調整や利益確定を目的とした売りに押された。27日に下落した米株式相場が、週明け30日も軟調に推移しているのも投資家心理の重荷となった。
FTSEの構成銘柄では、産金大手フレスニロが2.30%安、保険会社セント・ジェームズ・プレイスが1.91%安、産銅大手アントファガスタが1.76%安と下げが目立った。一方、ホテル大手ウィットブレッドは1.20%高、投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングスは1.06%高、資産運用大手シュローダーは1.02%高だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
30日のドイツ株価指数(DAX)は反落し、前週末比75.18ポイント(0.37%)安の1万9909.14で終えた。米株式市場で主要な株価指数が、前週末の下落に続き30日も下げて始まり、投資家心理の重荷となった。フランクフルト市場が31日から2025年1月1日にかけて休場になるのを前に、利益確定や持ち高調整の売りも出た。
フランクフルト市場は30日が年内最後の取引日となる。DAXは2024年の1年間で18%上昇した。年末時点で比べると2年連続の上昇となるが、年間上昇率は23年の20%から縮小した。
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが1.73%安、化学品商社ブレンタークが1.40%安、業務用ソフトウエア大手SAPが1.34%安と売られた。半面、コメルツ銀行は1.35%高、電力大手RWEは0.87%高、自動車大手BMWは0.82%高で引けた。
■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.57%安だった。
年末の取引で商いが薄い中、ハイテク株やヘルスケア株を中心に売りが優勢となった。
