140円安と反落 米株安で 利益確定売りも重荷

 
8日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比140円35銭安の3万9942円95銭だった。
きょう前場は、リスク回避の売り圧力が強まり日経平均は下値を探る展開となった。前日の米国株市場では、堅調な経済指標を受けた米金利上昇を警戒してハイテク株中心に売りがかさみ、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落した。エヌビディア<NVDA>が朝高後に値を崩し大幅安となるなど半導体セクターへの売りが目立ち、東京株式市場でもこれを嫌気する地合いとなった。ソニーGなど主力株を中心に売りが先行した。日経平均は前日に大幅高となっていたこともあり、利益確定売りなどに押され、下げ幅は一時300円を超えた。
ただ、半導体製造装置の主力銘柄は押し目買いニーズも強く、朝安後に軒並みプラス圏に切り返す頑強な値動きをみせており、全体指数も前引けにかけ下げ渋っている。
 
国内金利の上昇で三井住友FGなどの銀行株が買われた。東エレクやアドテストなど半導体関連株の一角が朝安後、上げに転じた。
 
 明日9日の米国市場はカーター元大統領の国葬に伴い休場となるため、今晩の海外市場辺りから商いは細ると見る。東京市場も週末に3連休を控えていることから、後場はポジション調整中心の相場展開となり小動きとなろう。後場の日経平均は4万円台回復や切り返す場面は見られそうだが、昨年12月27日の戻り高値4万0398円23銭を上回るような強い地合いは考えにくいと見る。

 


 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは16.33ポイント(0.59%)安の2770.24だった。JPXプライム150指数は反落した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆2244億円、売買高は9億912万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1070。値上がりは509、横ばいは65だった。
 
業種別では、保険、その他金融、その他製品、証券・商品先物、不動産などが下落した一方、海運、非鉄金属、繊維製品、鉄鋼、輸送用機器などが上昇した。
 
 
個別では、東京海上ホールディングス、MS&AD、SOMPOホールディングスなど損保株が下げたほか、野村、大和証Gなど証券株もさえない。IHIが大幅安で3日続落、川崎重工業も軟調。ファーストリテイリングも値を下げた。インターメスティックが急落、アダストリアも大きく水準を切り下げている。
このほか、オムロン、オリックス、三越伊勢丹、オリエンタルランド、任天堂なども売られた。
 
一方、証券会社のポジティブなレポートを材料にアドバンテストが買われたほか、東京エレクトロン、ディスコ、スクリーンHD、レーザーテックなど半導体株が上昇。
キオクシアホールディングスの上げ足が目立っている。トヨタ自動車はしっかり、日本郵船も買いが優勢。ワイエイシイホールディングスも値を飛ばした。
金利上昇を材料にコンコルディア、りそなホールディングス、しずおかFGなど地銀株も買われた。このほか、三井金、古河電工、DOWAホールディングス、ニデックなどが買われた。

 

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