「種」
 
NY株式市場で主要3指数は小幅ながら3日連続で過去最高値を更新。
ただ原油先物価格の下落が悪材料視されエネルギーセクターが下落。
上値は抑えられた格好。
また8日続伸していた小型株中心のラッセル2000は9日ぶりの反落。
ダウ輸送株指数も反落した。
ISM非製造業総合指数は59.8と、前月の55.3から上昇。
2005年8月以来約12年ぶりの高水準で着地。
新規受注は63.0と前月の57.1から上昇。
雇用も56.2から56.8に上昇した。
景気指数は61.3と、前月の57.5から上昇し、予想の57.2を上回った。
ADPの全米雇用レポートで民間部門雇用者数は13.5万人増。
市場予想の12万5000人増を上回って着地。
ただ2016年10月以来の小幅な伸びとなった。
「ハリケーンの影響で非農業雇用者数が軟調になるとの見方は払拭されていない」という声が聞こえる。
国債利回りは小幅に上昇。
12月利上げの確率は前日の78%から83%まで上昇した。
為替市場は持ち高調整の売りが先行しややドル安円高トレンド。
 
米農薬・種子大手モンサントの第4四半期(6~8月)決算。
純損益が前年同期の赤字から黒字に転換した。
種子ライセンス契約が販売を押し上げたという理由だ。
最大の収入源であるトウモロコシ種子・形質部門の売上高は約16%増加。
大豆種子・形質部門の売上高は22%増加。
全体の純売上高は4.8%増の26.8億ドルでアナリスト予想平均の25億3000万ドルを上回った。
純損益は2000万ドル(1株当たり0.05ドル)の黒字。
前年同期は1億9100万ドル(同0.44ドル)の赤字だった。
同社はドイツの医薬品・化学大手バイエルが買収する計画。
買収手続きは2018年前半に完了する見通しだ。
種子ビジネスは食糧問題を抱える21世紀の大きなテーマでもある。
 
 
後場に下げに転じる場面があったが、下値では買いも入りプラスで終えた水曜の日経平均株価。
「投資の日の御祝儀での小幅続伸」という声も聞かれた。
ファナックが10円の下落寄与、ソフトバンクが10円のプラス寄与だったというだけの事かも知れない。
「日足を見ると、上値での陰のコマ。
上下のヒゲがついているから底堅い。
しかし実体は伸び悩みの小陰線。
木曜が下放れて始まると目先天井のシグナルが灯ってしまう。
ただアベノミクス高値(20868円)まで244円手前で終わってしまうようなヤワな相場でもなかろう。
ここでひと調整いれておいた方が高値更新後の展開が楽になる」という気迷いの声も聞こえてくる。
来週は9日から中国市場復活、10日から韓国市場が再開、日本は週明けまで3連休。
10日は北朝鮮共産党創建記念日。
その手前に米雇用統計というややこしい時間帯を迎えてきた。
先導株比率は40.4%と7ヶ月ぶりの高水準。
裁定買い残は前週比4137億円も増加し2兆4758億円。
2016年1月以来約1年9ヶ月ぶりの水準まで一気に積み上がった。
裁定売り残は491億円減少し4656億円。
Quick調査の信用評価損率は▲8.52%(前週▲10.00%)と好転。
空売り比率は39.1%と相変わらずの40%割れを継続している。
信用倍率が3.63倍まで上昇したのはやや需給の悪さとなろうか。
あるいは買い方有利の態勢と読めないこともない。
225先物大証夜間取引終値は日中比20円高の20650円。
今年の木曜は印象として明るくない曜日だが、舞台は晩夏からガラリと変わったと見るべきだろうか。
昨日25日線〈19971円)が75日線(19936円)を上抜きゴールデンクロス示現。
これは紙芝居的な強い支えだ。
その25日線からは3.3%のプラス乖離。
4%まで行くと20769円となる。
ボリンジャのプラス1σが20400円、プラス2σが20829円。
結構広いレンジでの展開予想。
来週の信用売り方期日は買い方にとっては好材料視される。
 
 
2004年以降、「投資の日」(またはその直前の営業日)に日経平均株価に投資したシミュレーション。
その年の年末まで、または半年後までの株価パフォーマンスはいずれも10勝3敗と上昇確率が高い。
平均騰落率は△6%~8%程度と大きい。
基準日        日経平均     年末までの騰落率  半年後の騰落率
2004/10/4  11279.63    1.9%       3.4%
2005/10/4  13738.84   17.3%       25.9%
2006/10/4  16082.55    7.1%          9.1%
2007/10/4  17092.49  ▲10.4%         ▲22.2%
2008/10/3  10938.14  ▲19.0%         ▲20.0%
2009/10/2   9731.87    8.4%           16.0%
2010/10/4   9381.06    9.0%             3.6%
2011/10/4   8456.12    0.0%           16.1%
2012/10/4   8824.59   17.8%           43.2%
2013/10/4  14024.31   16.2%             7.4%
2014/10/3  15708.65   11.1%           23.7%
2015/10/2  17725.13    7.4%           ▲8.8%
2016/10/4  16735.65   14.2%           12.4%
平均騰落率(%)・・・・・・・・・・・・・ 6.2%       8.4%
 
 
NYダウは19ドル高の22661ドルと6日続伸し3日連続で過去最高値更新。
NASDAQは2ポイント高の6534ポイントと7日続伸し4日連続で過去最高値更新。
S&P500は3ポイント高の2537ポイントと7日続伸し過去最高値更新。
ダウ輸送株指数は51ポイント高の9921ポイント。
3市場の売買高は58億株。
CME円建ては大証比35円高の20665円。
ドル建ては大証比70ポイント高の20700ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比20円高の20650円。
ドル円は112.73円。
10年国債利回りは2.330%。
非公式外資系5社動向は売り430万株、買い490万株。
金額ベースは2億円の買い越し(2日ぶり)。
売りは精密・不動産・電機・化学セクターなど。
買いは機械・サービスセクターなど。
売買交錯はREIT・薬品セクターなど。
 
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
テモナ(3985)・・・動兆
 
テモナに注目する。
同社は定期販売特化型の通販システム「たまごリピート」が中核。
リピートITに特化したテクノロジーとサービスを拡大している。
健康食品・化粧品に強い。
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IT活用で地方活性化に貢献。
業績は好調。
前17年9月期の単体業績予想は上方修正済み。
(5860円)

(兜町カタリスト櫻井)

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