続伸61ドル高、経済の軟着陸期待

23日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比61ドル29セント(0.14%)高の4万2124ドル65セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)の利下げによって米経済が軟着陸(ソフトランディング)に向かうとの観測が引き続き株式相場を支えた。ただ、ダウ平均の上昇基調が続くなかで、主力株には持ち高調整や利益確定の売りが出やすく、上値は重かった。
 
ダウ平均は前週末にかけて連日最高値を更新していたため、利食い売りが出やすかった。シカゴ連邦準備銀行のグールズビー総裁はこの日開催されたイベントで、雇用へのリスクを踏まえれば、来年にかけてより多くの利下げが行われる可能性があるとの見解を示した。
 
市場では「FRBの継続的な利下げを支えに株高が続くだろう」との指摘があった。

S&Pグローバルが23日発表した9月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値は製造業が47.0と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(48.4)を下回った。サービス業は市場予想と一致した。PMIを受けた株式市場の反応は目立たなかった。

一方、ダウ平均は小幅ながら下げる場面があった。ダウ平均は前週まで2週連続で上昇し、1700ドルあまり上げた。株式相場の上昇基調が続き、高値警戒感も意識されやすかった。

ダウ平均の構成銘柄では、投資ファンドが出資を検討していると伝わったインテルが3%あまり上昇した。ボーイングとウォルマートも高かった。半面、メルクやセールスフォースが売られた。

ナスダック総合株価指数は反発した。前週末比25.949ポイント(0.14%)高の1万7974.270で終えた。テスラが5%近く上昇した。アナリストが目標株価を引き上げたメタプラットフォームズも高かった。

S&P500種株価指数も反発した。前週末比16.02ポイント(0.28%)高の5718.57で終え、最高値を更新した。

NYダウ    42124.65 ( +61.29 )
S&P500    5718.57 ( +16.02 )
NASDAQ  17974.27 ( +25.95 )
米10年債利回り  3.747 ( +0.003 )

NY(WTI)原油   70.37 ( -0.63 )
NY金      2652.5 ( +6.3 )
VIX指数    15.89 ( -0.26 )
 

 


【シカゴ日本株先物概況】
 

23日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前週末比140円高の3万8115円で終えた。
この日はダウ工業株30種平均は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが景気を下支えするとの期待感から最高値を連日更新するなど米株式相場が堅調で、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て) 
38115 ( +585 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38265 ( +735 )
 
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8259.71(+29.72)
 
23日のFTSE100種総合株価指数は反発し、前週末比29.72ポイント(0.36%)高の8259.71で終えた。同日にリーブス英財務相が英国の予算案を巡り、緊縮策への回帰は避ける方針を示し、投資家心理の支えとなった。石油大手の英シェルや英豪リオティント、情報関連サービスの英RELXなど主力株に買いが優勢だった。
業種別では資源株が上昇した。
 
FTSEの構成銘柄では、産金大手エンデバー・マイニングが2.47%高、産銅大手アントファガスタが2.10%高、保険大手プルデンシャルが1.85%高と相場を主導。一方、小売り大手B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールが2.57%安、包装資材大手DSスミスが2.43%安に沈んだ。
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18846.79(+126.78)

23日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前週末比126.78ポイント(0.67%)高の1万8846.79で終えた。ドイツやユーロ圏の企業景況感を映す指標の悪化は重荷となったものの、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ観測が投資家心理を支えた。

個別では、通販大手ザランドが3.17%高、エネルギー大手シーメンス・エナジーが2.88%高、電力大手RWEは2.77%高と買われた。半面、独政府が伊銀大手ウニクレディトによる買収を支持しないと表明したことを受け、コメルツ銀行は5.68%安と下落したほか、化学大手BASFは1.89%安だった。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7508.08(+7.82)

フランスの株価指数CAC40は小幅に反発し、前週末比0.10%高で終えた。自動車や、航空・防衛といった工業関連の銘柄が上昇したものの、クレディ・アグリコルやBNPパリバなど金融株の下げが重荷となった。

 
株ちゃんofficial xはこちら!
目次