25日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前日比293ドル47セント(0.69%)安の4万1914ドル75セントで終えた。
ダウは前日まで4営業日連続で史上最高値を更新し、この日は利食い売りが出やすかった。前日に大幅上昇していた米建設機械大手キャタピラーは2.0%安。米製薬大手アムジェンは、開発中の新薬の治験結果が投資家の期待を下回り、5.5%安と下げを主導した。
米半導体大手エヌビディアやマイクロソフトは、人工知能(AI)技術で企業が出遅れないためには巨額投資が必要だとするコンサルティング会社のリポートを背景に上昇した。原子力発電への期待から、米電力大手コンステレーション・エナジーなども買われた。
S&P500種株価指数も高値を付けていた。25日は持ち高調整や利益確定の売りが優勢となった。
25日発表の8月の米新築住宅販売件数は前月比で4.7%減と、前月(10.3%増)から減少に転じ、米経済の減速を意識した売りを誘った面もあった。市場では「通常取引終了後に発表される半導体のマイクロン・テクノロジーの四半期決算でハイテクの強さを見極めたい雰囲気もあった」との声も聞かれた。
個別では、アムジェンが5.4%安となった。前日夕発表のアトピー性皮膚炎治療薬候補などの臨床試験(治験)結果が物足りないとの受け止めから、売りが広がった。ボーイングやキャタピラー、ゴールドマン・サックスも安かった。原油価格の下落を背景にシェブロンも下げた。一方、インテルやセールスフォース、ウォルマートなどは買われた。
ナスダック総合株価指数は小幅に3日続伸した。前日比7.684ポイント(0.04%)高の1万8082.205で終えた。エヌビディアやテスラの上げが目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
25日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比310円高の3万7980円で終えた。
NYダウ平均は、利益確定の売りに押されて5営業日ぶりに反落した。
ただ、米ナスダック総合株価指数が続伸し、日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
37980 ( +320 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38120 ( +460 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8268.70(-14.06)
25日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比14.06ポイント(0.16%)安の8268.70で終えた。中国での景気刺激策などを材料に足元で上昇していた原油先物相場が25日は下落し、指数への寄与度が大きいエネルギー株の下げにつながった。
FTSEの構成銘柄では、保険大手プルデンシャルが3.40%安と下落率トップ。石油大手BPと住宅大手パーシモンが共に2.41%安と続いた。
一方、著名アクティビスト(物言う株主)のネルソン・ペルツ氏が率いるファンドから1人、取締役を迎え入れることが明らかとなり、材料視された、有害生物管理会社レントキルが4.46%高、産金大手フレスニロが3.42%高だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18918.50(-78.13)
25日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに反落し、前日比78.13ポイント(0.41%)安の1万8918.50で終えた。中国で景気刺激策が発表されたのを受けて前日に上昇していた。DAXは最高値圏で推移しているとあって、目先の利益確定などを目的とした売りが出た。
個別では、自動車株が下落。BMW(3.15%安)やメルセデス・ベンツ(1.67%安)が低迷したほか、一部報道で米当局が価格操作の疑いで調査していることが明らかとなった業務用ソフトウエア大手SAP(2.44%安)が売られた。
半面、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズ(4.37%高)や香料大手シムライズ(2.15%高)が買われた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7565.62(-38.39)
フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに反落し、前日比0.50%安で終えた。
