231円と続伸 ファーストリテイリング高が押し上げ

 
11日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比231円93銭(0.59%)高の3万9612円82銭だった。
 
前日のNYダウは57ドル安と下落したが、東京市場で日経平均株価は値を上げてスタート。下値を拾う動きは強く、特にファーストリテイリングは前日に発表した市場予想を上回る決算と増配を手掛かりに上場来高値を更新、前引けで3.8%高となり、1銘柄で日経平均を170円ほど押し上げた。米長期金利の上昇が一服したのを支えにハイテク株の一角にも買いが入り、日経平均は上げ幅を280円ほどに広げる場面もあった。
アドバンテストなどハイテク株の一角も買われた。米労働市場の減速が意識されたことで前日は米長期金利の上昇が一服した。国内の長期金利もやや低下し、ハイテク株の買いを誘ったとみられる。半面、決算が振るわなかったセブン&アイが大きく下げたほか、食料品など内需株で下落する銘柄が多かった。
半面、前日の米株式相場の下落は上値を抑えた。
 
株価指数オプションとミニ日経平均先物10月物の特別清算指数(SQ)値は3万9701円93銭だったとみられている。
 
本日の中国市場は香港が休場で上海市場のみ取引されている。上海総合指数は前日比マイナス圏で推移しているが1%ほどの下落に留まっており、国慶節明けの乱高下を考慮すると比較的静かな状況と言えよう。為替も1ドル148円60銭台水準と朝方とほぼ同じ水準で動意に欠ける展開。
前場のプライム市場の売買代金は、SQ算出に関わらず、ほぼ前日と同じ水準に留まったことから、後場の東京市場も静かな推移となりそうだ。様子見ムードが強いことから、日経平均は3万9500円水準でのもみ合いか。
 
 



 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは前日比5.36ポイント(0.20%)高の2718.03だった。JPXプライム150指数も続伸で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9616億円、売買高は7億8847万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は798、値下がりは769、横ばいは78だった。
 
業種別では、保険業、銀行業、非鉄金属、海運業、卸売業などが上昇した一方、食料品、ゴム製品、建設業、陸運業、その他製品などが下落した。
 
個別銘柄では、国内外ユニクロ事業が好調で前期大幅な上振れ着地となったファーストリテイリングが上場来高値を更新したほか、証券会社のポジティブなレポートを材料に商船三井が買われた。このほか、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、千葉銀行、りそなHDなど銀行株が上昇。フジクラ、アドバンテスト、ディスコ、東京エレクトロン、三菱重工業や川崎重工業も値を上げた。
 
 
一方、セブン&アイ・ホールディングスは企業価値向上に向けた事業再編を発表したが、25年2月期利益予想を引き下げたことが嫌気されて売り優勢となった。ソフトバンクグループやトヨタ自動車が安く、日本郵船や信越化学工業が下落した。このほか、アサヒグループHD、サッポロホールディングスなど円高メリット銘柄の一角が売られた。また、メトロ上場が意識されてか、東武鉄道、小田急電鉄など関東私鉄株もさえない。

 

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