627円高と反発、米株高と円高一服で

 
20日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比627円25銭(1.68%)高の3万8015円87銭だった。
 
きょう前場は主力株をはじめ広範囲に買い戻される展開となり、日経平均は前引け時点で600円を超える上昇となり、フシ目の3万8000円台を回復した。前日の欧米株市場が全面高に買われており、その流れが波及している。米株市場ではナスダック総合株価指数が8連騰と戻り足を鮮明としており、東京株式市場でも投資家のセンチメント改善につながっている。外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=146円台半ばの推移となっており、全体相場へ与える影響は限定的だった。10時過ぎに円は1ドル=145円台と上昇に転じ、日経平均は上げ幅を縮小する場面もあったが、円相場が再び円安基調に振れると、海外短期筋などから株価指数先物に断続的に買いが入った。日経平均は先物主導で騰勢を強めた。値上がり銘柄数は1400を上回り、全体の88%を占めている。
 
19日の米市場ではナスダック総合株価指数が1.38%高、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.86%高で終えた。米長期金利の低下を背景にハイテク株に物色が向かった。きょうの東京市場でも東エレクなど指数寄与度の大きい半導体関連やハイテク関連株に買いが波及し、日経平均を押し上げた。
 
前日の東京時間で発生した円買いドル売りは、「21日に過去の米雇用統計の下方修正を発表する」というニュースが流れたとの指摘はあるが、昨晩の海外時間ではまるで材料視されていなかった。米10年債利回りは3.8%台で横ばい推移だったことから噂レベルと考える。仮に需給主導のストップロスに絡んだ売買が昨日の下げの背景であれば、いったん需給は整理されたことから、後場の為替市場、東京株式市場は静かな地合いとなろう。日経平均は3万8000円台でのもみ合いを想定する。
 

 

東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは27.38ポイント(1.04%)高の2668.52だった。JPXプライム150指数も反発した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9318億円、売買高は8億7221万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1443。値下がりは185、横ばいは18だった。
 
 
業種別では、精密機器、パルプ・紙、電気・ガス業、陸運業、空運業などが上昇した一方、銀行業、小売業の2セクターのみ下落した。
 
個別では売買代金トップのレーザーテックが高く、東京エレクトロンも上昇した。ソフトバンクグループ(SBG)が堅調、ファーストリテイリングも買いを集めた。さくらインターネットはストップ高に買われる人気となっている。あい ホールディングス、M&A総研ホールディングスも急騰した。ヤマハ、シャープ、横河電機が買われたほか、住友ファーマも連日で買われ年初来高値を更新。このほか、エムスリー、メルカリ、セコム、日産化学、オムロン、スクリーンHDも上昇した。
 
 
半面、セブン&アイ・ホールディングス、セブン銀行がともに利食われ、日立製作所も冴えない。味の素も売りに押された。ペプチドリーム、ラウンドワンなども安い。
しずおかFG、千葉銀行、ふくおか、コンコルディアなど地銀株がさえない。このほか、三井物産、住友商事が売られた。
 

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