8日午前の日経平均株価は反落した。前日比63円72銭安の1万9992円17銭で前場を終えた。2万円を取引時間中に下回るのは2営業日ぶり。
前日の米株高などを受け、朝方はリスク選好ムードのなか若干買い優勢で始まったものの、その後は急速に値を消しマイナス圏入り。
前場後半には為替が円高に振れるのを横目に一段安となった。前日まで高値圏にあった銘柄に利益を確定する売りが出た。
前日の米市場でフィラデルフィア半導体株(SOX)指数が大きく上昇し、投資家の半導体株に対する成長鈍化懸念が弱まった。半導体製造装置の東エレクなどは上昇した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆291億円、売買高は8億412万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1244と、全体の62%を占めた。値上がりは648、変わらずは129銘柄だった。
いすゞやテルモ、KDDI、京セラなど好業績を手掛かりに上昇した銘柄に手じまい売りが広がった。株式市場では「円相場の先行きに警戒感が広がっている」といい、外部環境の不透明感からいったん利益を確定する売りが広がった。
個別では、4~6月期の業績が低調だったパイオニアと島津が大幅に下落した。7日に最終減益決算を発表したソフトバンクグループが冴えず、ホシザキ、サントリー食品インターナショナルも下げた。第一生命HDやT&D、東京海上など保険株も下げた。クボタや旭化成も安い。医薬株も下げが目立ち、第一三共は年初来安値を付けた。
一方、今期の利益予想を引き上げた日製鋼は大幅高となった。不二製油Gも増益決算を好感した買いが入った。新日鉄住金やJFEなど鉄鋼株が高い。任天堂も上昇した。東レやスズキは年初来高値を更新した。
ルックが物色人気となり、KLabも商いを集め大幅高。ジーエス・ユアサ コーポレーションが急伸した。
東証2部指数は前日比42.81ポイント高の6421.95ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は208、値下がり銘柄数は222となった。
個別では、三井住建道路、鈴縫工業、森組、まんだらけ、エスビー食品など20銘柄が年初来高値を更新。IJTテクノロジーホールディングス、フジオーゼックス、テクノスマート、阪神内燃機工業、アイスタディが買われた。
一方、西菱電機、ヨネックスが年初来安値を更新。プレミアムウォーターホールディングス、川本産業、南海プライウッド、コンテックがり率上位に売られた。
