ダウ連日最高値9ドル高、エヌビディア決算待ち

27日のNYダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸した。前日比9ドル98セント(0.02%)高の4万1250ドル50セントで終え、連日で最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ観測が引き続き投資家心理の支えとなった。
投資家が注目するエヌビディアの決算発表を前に、主要株価指数はいずれも狭いレンジで展開。ダウ平均は原油安などを背景に一時130ドル安を付ける場面があったが、引けにかけて買いが優勢となり、プラス圏で取引を終えた。前日売られた半導体株はこの日、買い戻しが入り上昇した。

午前発表の8月の米消費者信頼感指数は103.3と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(101.0)に反し、7月(101.9)から改善した。米景気が底堅いとの受け止めにつながった。半面、ダウ平均は直近安値の5日から前日までに2500ドルあまり上昇した。高値警戒感や短期的な過熱感を意識した売りが出て、ダウ平均は130ドルほど下げる場面があった。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアが28日夕に2024年5〜7月期決算を発表する。決算後のエヌビディア株の動きが米株式相場全体に影響する可能性があり、決算の内容を見極めたいとの雰囲気もあった。エヌビディアは下げて始まったものの、上昇に転じて終えた。「エヌビディアが好業績であっても、株価は上昇が続いた後で、市場参加者がどのような反応を示すのかを予想しにくい」との指摘があった。

ダウ平均の構成銘柄では、ナイキやハネウェル・インターナショナル、ビザが上昇した。一方、アマゾン・ドット・コムとウォルト・ディズニーが下落。原油先物相場の下落を受け、シェブロンも安かった。

ナスダック総合株価指数は反発した。前日比29.055ポイント(0.16%)高の1万7754.820で終えた。アナリストが目標株価を引き上げたネットフリックスが上昇した。クアルコムなどの半導体株にも買いが入った。

 
NYダウ 41250.50 ( +9.98 )
S&P500 5625.80 ( +8.96 )
NASDAQ 17754.82 ( +29.06 )
米10年債利回り 3.825 ( +0.009 )
 
NY(WTI)原油 75.53 ( -1.89 )
NY金 2552.9 ( -2.3 )
VIX指数 15.43 ( -0.72 )

【シカゴ日本株先物概況】
 

27日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前日比235円高の3万8270円で終えた。
ニューヨーク株式相場は、翌日に米半導体大手エヌビディアの決算発表を控え様子見姿勢が広がる中、小幅続伸した。
この日は日米株式相場がともに堅調に推移し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物 (円建て) 
38270 ( -30 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38295 ( -5 )

【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
 FTSE100 8345.46(+17.68)
 
27日のFTSE100種総合株価指数は4日続伸し、前営業日の23日終値に比べ17.68ポイント(0.21%)高の8345.46で終えた。製薬のアストラゼネカや金融のHSBCホールディングスなど、時価総額が大きい銘柄に買いが優勢で、指数を支えた。銅やニッケルの先物相場上昇を背景に、英豪リオティントなど資源株の一角が買われた。
 
FTSEの構成銘柄では、流通大手バンズルが7.97%高、格安航空大手イージージェットが6.90%高と大きく買われた。航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)も1.98%高。
一方、住宅株が軒並み売られ、バラット・デベロップメンツは6.56%安、バークリー・グループは4.32%安、パーシモンは4.31%安となった。
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
 DAX 18681.81(+64.79)
 

27日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前日比64.79ポイント(0.34%)高の1万8681.81で終えた。欧米の利下げ観測は引き続き、投資家心理を支えた。独コメルツ銀行など金融株や、スポーツ用品大手のアディダスなど消費関連に買いが優勢だった。

個別では、一部金融機関が投資判断を引き上げたと伝わった自動車部品大手コンチネンタルが3.26%高、医療機器のザルトリウスが2.32%高、化学品商社ブレンタークが2.06%高と上昇。半面、エネルギー大手シーメンス・エナジーは1.37%安、不動産大手ボノビアは1.29%安、商用車大手ダイムラー・トラックは1.21%安と軟調だった。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7565.78(-24.59)

フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに反落し、前日比0.32%安で終えた。このところ相場水準が切り上がっていたため、高級ブランドのエルメス・インターナショナルといった消費関連の一角などに利益確定の売りが出た。

 
 
 
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