ダウ反落159ドル安、エヌビディア決算を警戒

28日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比159ドル08セント(0.38%)安の4万1091ドル42セントで終えた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、取引終了後にエヌビディアが決算を発表する。内容を見極めようとハイテク株を中心に持ち高調整の売りが出た。
 
投資家の注目度が高いエヌビディアは、決算が市場の期待を下回れば相場全体の急落を招く恐れがある。直近の株高もあり、この日はハイテクを中心に大半の銘柄が売られた。日系証券担当者はエヌビディアについて「新製品の販売見通しなどを注視している」と話した。


この日発表されたアパレル企業の決算が嫌気され、衣料品や小売り関連も値下がりが目立った一方、ヘルスケアや金融は買われた。ダウ平均は一時400ドル安まで下げたが、取引終盤にかけて値を戻した。
 
ダウ平均は前日に最高値を連日で更新し、高値警戒感も根強い。主力株には利益確定の売りも出やすかった。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに転じるとの見方は投資家心理の悪化に歯止めをかけた。ハイテク株が売られる一方でディフェンシブ株に資金が向かい、指数を下支えした。午前にはダウ平均が上昇する場面もあった。

ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトといったハイテク株の下げが目立った。ナイキやインテル、シスコシステムズにも売りが出た。半面、アムジェンやメルク、コカ・コーラは上昇。ジョンソン・エンド・ジョンソンも買われた。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、著名投資家ウォーレン・バフェット氏の率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイの時価総額が28日、初めて1兆ドルに達した。米株市場では、ハイテク株以外で初の大台乗せとなる。

ナスダック総合株価指数は反落した。前日比198.793ポイント(1.11%)安の1万7556.027で終えた。エヌビディアやテスラが下げた。

 
 

【シカゴ日本株先物概況】

28日の日経平均先物は下落した。9月物は前日比130円安の3万8140円で終えた。
28日のニューヨーク株式相場は、引け後に米半導体エヌビディアの決算を控え警戒感が広がる中、利益確定売りが先行し、4営業日ぶりに反落した。
 
投資家心理が弱気に傾き、シカゴ市場の日経平均先物は売りが優勢となった。
 

シカゴ日経225先物 (円建て)
38140 ( -230 )



シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38170 ( -200 )



( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8343.85(-1.61)
 
28日のFTSE100種総合株価指数は前日から横ばい圏で終えた。終値は前日比1.61ポイント(0.01%)安の8343.85だった。銅やアルミニウム、原油といった商品先物相場が英国時間28日の取引で下落したのを背景に、英シェルなどのエネルギー株やスイスのグレンコアといった資源株が下げ、指数の上値を抑えた。英バークレイズなど銀行株の一角に売りが出た。

前日の米株高は投資家心理を支え、朝方は高く始まった。防衛大手の英BAEシステムズや、航空機エンジン大手のロールス・ロイス・ホールディングスなど資本財関連の銘柄に買いが優勢だった。英GSKなど製薬株が上昇した。

FTSEの構成銘柄では、産銅大手アントファガスタが5.97%安、小売り大手JDスポーツ・ファッションが4.05%安、金融大手ナットウエストが3.26%安と下げを主導した。一方、飲料大手コカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング・カンパニーは3.06%高、航空・防衛大手BAEシステムズは2.12%高、製薬大手GSKは2.07%高と買われた。

 

 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18782.29(+100.48)
 
22日のドイツ株価指数(DAX)は続伸した。終値は前日比100.48ポイント(0.53%)高の1万8782.29と、最高値(終値ベースで1万8869)を付けた5月15日以来、約3カ月半ぶりの高い水準だった。化学大手の独コベストロなど素材関連や独アリアンツといった保険株が上昇し、指数を支えた。
市場の関心は、欧州時間28日夜に米半導体大手エヌビディアが公表する四半期決算に向かっている。様子見の雰囲気もあり、DAXが上値を追う勢いは限られた。
 
個別では、素材化学大手コベストロが3.49%高、同社の買収を交渉しているアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)が資産査定をおおかた終えたと一部通信社が報じたのがきかっけで、買収協議が進展するとの見方から買いが集まった。香料大手シムライズが2.90%高、ミュンヘン再保険が1.96%高と相場をけん引した。
半面、通販大手ザランドは2.92%安、自動車大手BMWは1.08%安、同業フォルクスワーゲン(VW)グループの持ち株会社ポルシェSEも0.49%安となった。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7577.67(+11.89)
 
フランスの株価指数CAC40は反発し、前日比0.15%高で終えた。保険株や化学株を中心に買いが優勢だった。米半導体大手エヌビディアの決算発表を控え、ハイテク株はほぼ横ばいとなった。

 

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