上値の重さを嫌気、地政学リスクも意識され小幅続落

 10日午前の日経平均株価は小幅に続落した。午前の終値は前日比1円99銭安の1万9736円72銭だった。
 
前日の大幅安(257円)を受け、朝方は買い優勢で始まった。買い一巡後は、徐々に売りに押される展開となり値を消した。株価指数先物への断続的な売りも影響した。下値では押し目買いも入り底堅さを発揮したが結局、前引けはわずかにマイナス圏で着地した。
北朝鮮情勢に対する警戒感がくすぶるなか、3連休を控え持ち高調整の売りも出やすかった。
一方、好業績銘柄には買いが続き、相場を下支えした。業績と配当を発表した資生堂は上場来高値を更新。資生堂1銘柄で日経平均を21円ほど押し上げる要因となった。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2346億円だった。売買高は9億9019万株。東証1部の値下がり銘柄数は1050と全体の52%を占めた。値上がりは826、変わらずは146だった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
 
個別では、4~9月期経常益を上方修正した三井金が年初来高値を付けた。住友不も買われた。トヨタや村田製はしっかり。電気自動車向け需要の盛り上がり期待から住友鉱が上昇した。防衛用機器の製造販売会社を子会社にすると発表した石川製は大幅高となった。
ダブル・スコープ、リゾートトラストなども大きく水準を切り上げた。
 
半面、今期一転して営業減益になると発表した電通が下げた。今期の特別損失が1700億円になると発表したJディスプレが下落。利益進捗率の鈍さから、トレンドも安かった。
任天堂が軟調、クックパッド、新日本電工が大幅安。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも冴えない動き。東京海上ホールディングス、ソニーなども売りに押された。
 
 
東証2部株価指数は前日比2.28ポイント高の6434.36ポイントと4日続伸した。
値上がり銘柄数は154、値下がり銘柄数は271となった。
 
個別では、ニチリンが一時ストップ高と値を飛ばした。中外鉱業、まんだらけ、旭コンクリート工業、安楽亭など7銘柄は年初来高値を更新。
ASTI、昭和ホールディングス、フライトホールディングス、ケミプロ化成が買われた。
一方、ジェイ・エス・ビー、川上塗料、カーチスホールディングスが年初来安値を更新。フジマック、アジア航測、プレミアムウォーターホールディングス、フュートレック、エリアクエスト
が売られた。

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