続伸742ドル高 連日で最高値、米消費の底堅さを好感

16日のNYダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比742ドル76セント(1.84%)高の4万0954ドル48セントで終え、連日で最高値を更新した。1日の上げ幅としては2022年11月上旬以来の大きさとなった。

この日発表された6月の米小売売上高は前月比横ばいで、市場予想を上回った。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想は0.4%減だった。自動車・同部品を除くと0.4%増えたほか、5月分を上方修正した。市場で「消費は減速しているが、過度に落ち込んでいない」と好意的に受け止められた。景気動向に敏感とされるメーカーや金融、小売りなど幅広い銘柄が買われた。

高金利環境の長期化への懸念が後退し、金利低下の恩恵を受けやすい住宅関連や中小型株に買いが入りやすかった。中小型株で構成される株価指数ラッセル2000は3.5%上昇した。ダウ平均の構成銘柄ではホーム・デポが買われた。ハネウェル・インターナショナルやキャタピラーといった景気敏感株も高かった。マクドナルドやアムジェンなどディフェンシブ株の一角も買われた。半面、マイクロソフトやインテル、シェブロンは下げた。

朝発表の24年4〜6月期決算で業績が市場予想を上回った銘柄に、好感した買いも入った。ダウ平均の構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループが6.5%高となり、ダウ平均を210ドルあまり押し上げた。ダウ平均の構成銘柄以外では、モルガン・スタンレーやバンク・オブ・アメリカも上昇し、他の銀行株にも買いが波及した面があった。

ナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比36.774ポイント(0.19%)高の1万8509.340で終えた。テスラなどが上げた。一方、エヌビディアとメタプラットフォームズは下落した。

S&P500種株価指数は3日続伸し、前日比35.98ポイント(0.63%)高の5667.20で終えた。10日以来となる最高値を更新した。


【シカゴ日本株先物概況】

16日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前日比455円高の4万1545円で終えた。同日の米株式市場で、NYダウ平均は、米国が経済成長を維持しながらインフレも落ち着く「ソフトランディング(軟着陸)」を実現するとの期待が高まったことを背景に、5営業日続伸した。連日で過去最高値を更新し投資家心理が強気に傾き、日経平均先物にも買いが優勢となった。

 

シカゴ日経225先物 (円建て)

41545 ( +305 )

シカゴ日経225先物 (ドル建て)

41585 ( +345 )

 

( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数

FTSE100 8164.90(-18.06)

16日のFTSE100種総合株価指数は続落し、前日比18.06ポイント(0.22%)安の8164.90で終えた。前日発表された中国の経済指標を踏まえた中国経済への懸念を背景に、スイスのグレンコアや英豪リオティントなど資源株に売りが膨らんだ。エネルギー株の下げも指数の重荷だった。

英豪リオティントは、同社が16日公表した2024年4〜6月期の鉄鉱石の出荷量などについて市場関係者の予想を下回ったとの見方が出たことも響いた。

FTSEの構成銘柄では、前日に大幅安となった高級衣料大手バーバリーが5.30%安と続落。水道大手セバーントレントは4.81%安、同業のユナイテッド・ユーティリティーズは3.67%安と売られた。

一方、小売り大手B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールは4.34%高、同業のJDスポーツ・ファッションは2.53%高だった。

 

 

■ドイツ・フランクフルト株価指数

DAX 18518.03(-72.86)

16日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比72.86ポイント(0.39%)安の1万8518.03で終えた。DAXの構成銘柄ではないが紳士服大手の独ヒューゴ・ボスが2024年12月通期の売上高見通しを引き下げた。

16日の米株式市場でダウ工業株30種平均が上げ幅を広げると、DAXは下げ渋る場面があった。

個別では、中国経済の先行き不透明感も意識され高級車メーカーのポルシェが4.70%安、ハノーバー再保険が2.34%安、ミュンヘン再保険が1.79%安となった半面、コメルツ銀行は3.33%高、ヘルスケア大手フレゼニウスは2.57%高と買いが優勢だった。

 

 

■フランス・パリ株価指数

CAC40 7580.03(-52.68)

フランスCAC40種指数は0.69%安だった。原油価格の下落や中国の軟調な経済指標を背景に低迷した商品関連株が下げを主導した。

 

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