11円安と小幅続落 日銀会合の結果控え様子見

 
14日午前の日経平均株価は小幅に続落し、午前終値は前日比11円45銭(0.03%)安の3万8709円02銭だった。
 
前日の米株式市場は、NYダウは65ドル安と3日続落。米経済の減速などが警戒された。ただ、ナスダック指数は上昇し最高値を更新した。この流れを受けた東京株式市場で日経平均株価は軟調にスタートし、一時160円を超す下落となった。ただ、下値には買いが入り、売り一巡後は下げ渋り、午前11時過ぎには小幅ながらプラス圏に浮上する場面もあった。今日は、日銀金融政策決定会合の結果発表が予定されており、市場には様子見姿勢も強まっている。
昼ごろに結果を発表するとみられる。持ち高を積極的に一方向に傾ける動きは限られ、前日終値を挟んで一進一退の展開が続いた。
 
日銀は今回の決定会合で追加利上げを見送り、国債買い入れの減額方針を決めるとの観測が出ている。ただ、市場では具体的な減額の規模やペースを巡る見方が定まっておらず、日銀の発表内容を待ちたい投資家は多い。内容次第で午後の株式相場が乱高下する可能性もあり、積極的な売買は手控えられた。
 
前日の米株式市場でナスダック総合株価指数や多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は連日で過去最高値を更新した。米ハイテク株高が波及し、きょうの東京市場でもソフトバンクグループ(SBG)などハイテク株の一角には買いが入り、日経平均は小幅ながら上昇に転じる場面もあった。
 
朝方に算出されたSQ値は38535.35円(速報値)と、前引け時点では下に一度もつけない「幻のSQ値」となった。
 
東京時間11時45分時点では、まだ日銀会合の結果は伝わっていないが、市場の関心は大引け後15時30分に行われる植田和男日銀総裁の記者会見に集まりつつある。そのため、日銀会合の結果が想定通りの国債買い入れ額の減額に関する内容に留まった場合は、後場も様子見姿勢の強い地合いとなろう。一方、追加の利上げ実施に関して前向きな声明が出た場合、金利上昇で金融株が動意付く可能性はあるが、為替が円高に振れ輸出関連銘柄を中心に下落する可能性もある。想定外の結果発表となった場合、日経平均も下げ幅を広げる展開となろう。

 
 

 


 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは7.22ポイント(0.26%)高の2739.00だった。JPXプライム150指数は続落し、0.47ポイント(0.04%)安の1208.05で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆917億円、売買高は12億5513万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は271。値上がりは1345、横ばいは29だった。
 
 
業種別では、医薬品、輸送用機器、精密機器、保険業の4セクターのみ下落した一方、海運業、電気・ガス業、卸売業、建設業、パルプ・紙業などが上昇した。
 
 
個別銘柄では、ファストリやKDDIなど値がさ株の一角が安い。トヨタ自、SUBARU、スズキ、いすゞ自動車など自動車関連の下げが目立ったほか、第一三共、エーザイと製薬セクターも引き続き売り優勢となった。このほか、HOYA、SUMCOも売られた。
 
一方、ダイキンが高い。三井物や三菱商が上昇した。川崎汽船、商船三井、日本郵船と海運株がそろって反発したほか、三菱重、フジクラ、ニデックも買い優勢となった。このほか、半導体関連はまちまちとなったが、ソフトバンクグループ、ルネサスエレクトロニクスが買われた。

 

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