「ヒンデンブルグ・オーメンもやってきた」
週明けのNYダウは3日ぶりの反発。
政治の先行き不透明感や北朝鮮など地政学リスクへの警戒感は根強く上値は重い。
一方で短期的リバウンド狙いがやや優勢との印象。
債務上限の引き上げ問題やアフガニスタン新戦略など不透明材料は満載。
25日のワイオミング州ジャクソンホールでのFRBイエレン議長の講演を見極めたいといういつもの待ち状態コメントも散見される。
シカゴ連銀全米活動指数は市場予想に反してマイナスで着地。
ナスダック総合株価指数は3日続落。
おりしも「ヒンデンブルグ・オーメン」との警戒サインが点滅。
ヒンデンブルグは過去1年の高値・安値の更新銘柄数や移動平均線など複数の条件から算出される。
短期間に条件を満たす回数が多いほど相場急落の強いシグナル。
S&P500は前週半ばまでの6営業日のうち5日間で条件を満たしたという。
「この頻度で起こったのは過去に1990年、99~2000年、07年だけだった」という声も聞かれる。
S&P500とNYダウ、ナスダック総合株価指数、ラッセル2000の4大指数では過去半年で条件を満たしたのは74回。
07年11月に次ぐ2番目の多さだという。
罫線という紙芝居が市場の主役になるかどうかという結構興味深い局面。
99年ぶりの皆既日食が全米通過を吉兆見るか凶兆と見るかの境目でもあろうか。
月曜後場の値幅は50円程度。
東証1部の値上がり銘柄数は1038、値下がり銘柄数は852。
日経平均16日から4日続落だがそのうち3日は値上がり銘柄の方が多い。
指数寄与度の高い銘柄は下落だが「軒並み売られている」という状況ではないということだ。
日経平均のチャートは25日線(19899円)を割り込んだ後も下落継続。
しかも先週金曜に25日線と75日線(19923円)がデッドクロス。
26週線(19582円)も下回ったままだ。
一方、TOPIXは25日線(1621P)は割り込んだものの、まだ26週線(1574P)は割り込んでいない。
ここもチグハグさの一つ。
「TOPIXの罫線が崩れなければまだ期待感」という見方もできよう。
225先物大証夜間取引終値は日中比20円安の19340円と下落ながらも多少踏みとどまった印象。
25日線からのかい離はマイナス2.5%。
騰落レシオは101.03%と3ケタに戻ったがサイコロは2勝10敗で16.7%と低下した。
空売り比率は43.2%で4月6日の45.2%まであと少しで到達するレベル。
空売り比率が今年のバッケンを記録して反転というシナリオは近づいてきた。
4日続落までのアノマリーと22日株高のアノマリーの重複は火曜安のアノマリーに負けないで欲しい日。
(兜町カタリスト櫻井)
