24日のNYダウ工業株30種平均は3日ぶりに小幅に反発し、前日比4ドル33セント(0.01%)高の3万9069ドル59セントで終えた。
前日に大きく売り込まれた米航空機大手ボーイングなどが値頃感から買われた。ただ、米ミシガン大学が発表した5月の消費者調査はインフレの根強さを示唆する内容だったことから、連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ開始時期が遅れるとの観測が台頭。ダウはマイナス圏に沈む場面もあった。
ミシガン大学が24日に発表した5月の消費者態度指数の確報値は69.1と速報値(67.4)から上方修正したものの、昨年11月以来の低水準だった。1年後の期待インフレ率は3.3%と、速報値(3.5%)から下方修正となった。市場では「個人消費が減速し、需要面からインフレ圧力が和らぐ可能性がある」との指摘があった。
【シカゴ日本株先物概況】
24日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比240円高の3万8800円で終えた。米インフレに対する警戒感がくすぶる中、横ばいとなった。同日の米株式市場で幅広い銘柄に押し目買いが入り、日経平均先物も買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
38800 ( +200 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38805 ( +205 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
24日のFTSE100種総合株価指数は4日続落し、前日比21.64ポイント(0.25%)安の8317.59で終えた。電力・ガス供給の英ナショナル・グリッドなど公益株に売りが続き、指数の重荷となった。英ブリティッシュ・アメリカン・タバコなどたばこ株も軟調に推移した。
他方、一部金融機関が目標株価を引き上げたと伝わったネットスーパーのオカド・グループなど食品スーパー株には買いが優勢だった。
FTSEの構成銘柄では、前日に続いて送電大手ナショナル・グリッドが11.50%安と急落。工業・電子製品大手RSグループが2.57%安、産金大手フレスニロが2.21%安で続いた。一方、オンライン食品販売大手オカド・グループは6.16%高、流通大手マークス&スペンサーは2.26%高、品質検査会社インターテックは1.43%高だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
24日のドイツ株価指数(DAX)は横ばい圏で終えた。終値は前日比2.05ポイント(0.01%)高の1万8693.37だった。
ユーロ圏や米国で利下げが慎重に進められるとの見方を背景に足元で欧米の長期金利が水準を切り上げているのは、投資家心理の重荷だった。半導体のインフィニオンテクノロジーズやソフトウエア大手SAPといったIT(情報技術)関連、不動産関連の銘柄には売りが出た。
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.27%高、素材化学大手コベストロが2.37%高、ヘルスケア大手フレゼニウスが2.01%高と買われた一方、医療機器のザルトリウスは3.51%安、化学品商社ブレンタークは3.27%安、不動産大手ボノビアは1.97%安で引けた。
■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.09%安(週間で0.89%安)だった。金利の高止まりを懸念した売りが優勢となった。
