3日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前週末比361円75銭(0.94%)高の3万8849円65銭だった。
きょう前場の東京株式市場はリスク選好の地合いに終始した。前週末の米国株市場では、注目された4月のPCEデフレータがコア指数、総合指数ともに市場コンセンサスと合致したことでマーケットの不安心理が後退、NYダウが570ドル超の急騰をみせたことから、米インフレ継続に対する懸念が後退し、米長期金利が低下したことが支えになった。ダウ平均の上昇をきっかけに東京株式市場でも見直し買いが入った。
半導体関連は安い銘柄も目立つが、バリュー株への資金シフトが観測され全体相場を押し上げている。値上がり銘柄数は全体の6割弱を占めた。
金融や保険などバリュー(割安)株の上昇が目立った。上げ幅は一時500円を超えた。
買い一巡後は伸び悩んだ。節目の3万9000円を上回ったことで利益確定や戻り待ちの売りが増えた。主力の半導体関連の一角がさえず、日銀による政策修正の思惑も重荷となった。
日経平均は、25日移動平均線を上回ったが、75日移動平均線が位置する38960円水準で上値が重くなっている。
一方、TOPIXは、3月27日以来(取引時間ベース)となる2800ポイント台に一時乗せた。足元、銀行や保険株の上昇が目立っていることから、3月22日の年初来高値2813.22ポイント(終値ベース)が迫ってきた。前場安かったトヨタ自がほかの自動車株同様しっかりの展開となれば、後場、TOPIXの動向に注目が集まるだろう。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは22.91ポイント(0.83%)高の2795.40だった。一時は2809.53まで上昇し、3月22日に付けた年初来高値(2813.22)に迫った。JPXプライム150指数は続伸し、10.97ポイント(0.91%)高の1220.02で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆1037億円、売買高は8億6259万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は963と全体の6割弱を占めた。値下がりは606、横ばいは76だった。
業種別株価指数(33業種)は証券・商品先物取引業、保険業、鉱業などが上昇。電気・ガス業、金属製品、医薬品などが下落した。
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが買われ、日経平均への寄与度が高いファストリや東京エレクトロンも堅調。メルカリが大幅高に買われ値上がり率トップに。日立製作所も堅調。JTも上昇、科研製薬も高い。
半面、売買代金トップとなったディスコが大きく下値を探り、ソシオネクストも大幅安。北海道電力、東京電力ホールディングスも利食われた。TOWAも軟調、トリケミカル研究所は大幅安となった。
第一三共やニデックも安い。
