1日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前営業日比240ドル52セント(0.60%)安の3万9566ドル85セントで終えた。1日発表の経済指標が製造業の改善を示した。インフレの沈静化が遅れ、米連邦準備理事会(FRB)の利下げが遠のくとの見方から売りが出た。
朝方発表された米サプライ管理協会(ISM)の3月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.3と前月(47.8)から改善し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(48.1)も上回った。
堅調な同統計を受け、米利下げ期待が後退し、ダウは午前から売りが優勢な展開。このところの史上最高値更新を踏まえた利益確定売りも出て、終日軟調な値動きが続いた。この日は米長期金利が上昇し、相場の圧迫要因となった。
米株式市場が休みだった3月29日にはFRBのパウエル議長が米経済の好調を背景に「利下げを急ぐ必要はない」と述べていた。ISM製造業指数の改善を受けて利下げの時期が遠のくとの観測が意識された。米長期金利は4.3%台前半に上昇(前営業日の終値は4.20%)し、金利と比べた株式の相対的な割高感が高まったのもダウ平均を下押しした。
今週は3月の米雇用統計など重要指標の発表を控える。市場では「6月会合での利下げの可能性が消えたわけではなく、目先の統計も踏まえて金融政策の先行きを分析したい」との声があり、様子見の投資家も多かった。
ホーム・デポやボーイング、ナイキなど消費関連を含む景気敏感株の下げが目立った。一方、マイクロソフトとシェブロンは上昇した。
ナスダック総合株価指数は小幅に反発した。前営業日比17.374ポイント(0.10%)高の1万6396.832で終えた。アルファベットとメタプラットフォームズが上昇した。
【シカゴ日本株先物概況】
1日のシカゴ日経平均先物は下落した。6月物は前営業日比375円安の3万9985円で終えた。同日の日経平均株価が機関投資家による期初の利益確定売りなどで下落し、日経平均先物にも売りが優勢となった。
NYダウ平均は、堅調な米経済指標を受けて利下げ期待が後退する中、反落した。
【欧州株式市場】
1日の欧州株式市場、イースターマンデーで休場
■イギリス・ロンドン株価指数
■ドイツ・フランクフルト株価指数
■フランス・パリ株価指数
