50円高と反発、リバウンド狙いの買い

 

 
2日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比50円11銭(0.13%)高の3万9853円20銭だった。
 
きょう前場は主力株中心に買い戻され、日経平均株価は反発に転じた。前日の大幅安の反動でリバウンド狙いの買いが優勢となり、寄り後に次第高の展開で日経平均は一時300円以上の上昇で4万円台を回復したが、その後は戻り売りに押され上げ幅縮小を余儀なくされた。外国為替市場でドル高・円安が進み、半導体関連などが買われ全体相場を牽引したが、機関投資家の益出しの動きが上値を押さえる形で伸び悩む展開となっている。
 
1日に主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は前営業日1.15%高で終えた。人工知能(AI)向け高性能メモリーの需要拡大の期待を背景に、米半導体大手のマイクロン・テクノロジーが大幅高となった。東京市場でも値がさの東エレクやディスコなど半導体関連株に買いが波及した。 外国為替市場で円相場は1ドル=151円台後半と前日夕に比べて円安・ドル高が進行し、輸出関連株の支えとなった。
 
ただ、日本株の上値追いは続かなかった。国内機関投資家が含み益のある保有株を売却する「期初の益出し」が前日に続き、きょうも相場の上値を抑えているとの見方があった。東証プライムの値上がり銘柄数は301と全体の2割程度にとどまり、市場では「相場全体の地合いは強いと言えず、益出しの売りで幅広い銘柄が下落している」との声が聞かれた。
 
昼、為替は1ドル151円70銭台で推移しており、昨晩の海外時間高値151円77銭に迫っている。米10年債利回りが4.3%台まで上昇していることから、日米金利差に着目した円売りドル買いも入りやすい地合いとなっている。政府・日本銀行による円買い介入への警戒も高まっていることから、後場、日経平均が40000円台を回復するのは難しいか。機関投資家の売りが継続しているとの観測から、前場強かった半導体株が失速すると日経平均は前日比マイナス圏に入る可能性もあるだろう。

 


 
 
東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引けは5.43ポイント(0.20%)安の2715.79だった。JPXプライム150指数は続落し、1.59ポイント(0.13%)安の1187.46で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆585億円、売買高は8億479万株だった。東証プライムの値下がりが1327、横ばいが24だった。
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、鉄鋼、保険業などが上昇した。下落は海運業、パルプ・紙、ゴム製品など。
 
個別ではレーザーテック、東京エレクトロン、ディスコの半導体製造装置主力銘柄が売買代金上位3傑を占め、いずれも大きく上値を伸ばしたほか、TOWAが高く、KOKUSAI ELECTRICが急伸。ファーストリテイリングが堅調、日本製鉄も買いを集めた。レノバが値を飛ばし、日本電子も大幅高。富士フイルム、豊田通商、東京海上が上げた。
 
半面、三井E&Sが軟調、楽天グループも売られた。川崎汽船、日本郵船なども冴えない。しまむらが急落、小糸製作所も大きく利食われた。リョーサン菱洋ホールディングスの下げも目立つ。ファナック、ダイキン、中外薬も下げた。

 

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