東証グロース市場は米国の利下げ開始が遅れるとの見方から、2日の米株式市場で主要3指数がそろって下落。この流れを引き継ぎ、3日の日経平均株価が軟調に推移するなか、新興株市場でも運用リスクを回避する動きが目立った。2日の米長期金利の上昇を受け、3日は国内でも長期金利が上昇し、PER(株価収益率)の高いグロース(成長)株には相対的な割高感を意識した売りが出やすかった。
週末の米雇用統計を見据え海外勢の動きが鈍く、プライム市場で売り買いが交錯する状況で、「リスクを取る資金が新興株式に向かっていない」状況だ。
グロースCore、グロース250は軟調だった。
東証グロース市場250指数の終値は前日比13.58ポイント(1.90%)安の700.25だった。
グロース市場ではフリーやQPS研究所、GENDAが下落した一方、トライアルやジーエヌアイが上昇した。
値上がり銘柄数174、値下がり銘柄数350と、値下がりが優勢だった。
「新規株式公開(IPO)銘柄の動きはいいが、それ以外はよくない」との見立てもあり、限られた買いが指数に関与しない銘柄に限定された格好だ。
個別ではファンデリー、NANO MRNAがストップ高。GA technologies、メディカルネット、モンスターラボホールディングス、TORICO、ジャパン・ティッシュエンジニアリングなど8銘柄は年初来高値を更新。ACSL、トリプルアイズ、バリュークリエーション、アイビス、スマサポが買われた。
一方、QPS研究所がストップ安。TORICOは一時ストップ安と急落した。Lib Work、ITbookホールディングス、イオレ、ユナイテッド、ジェイフロンティアなど69銘柄は年初来安値を更新。yutori、地域新聞社、キャスター、Kudan、Laboro.AIが売られた。
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