5日午前の日経平均株価は大幅に反落し、午前終値は前日比960円90銭(2.42%)安の3万8812円24銭だった。
日経平均株価は株価指数先物への売りが日経平均の下落に拍車をかけ、下げ幅は一時1000円に迫った。3万9000円台を割り込んだ。前日の米株式市場は、NYダウは前日比530ドル安と大幅に4日続落。米国の利下げ期待が後退したほか、原油価格の上昇などが警戒された。為替相場は1ドル=151円20銭近辺と円高方向に振れている。半導体関連や自動車、銀行株などが安く、石油などエネルギー関連株が上昇した。
米エヌビディアなど半導体関連の下げが目立ち、東京株式市場でも主力の半導体関連などへの売りを促した。
午前の中ごろから日経平均は下げ幅を拡大した。チャート上で日足の25日移動平均(4日時点で3万9796円)を下回ったことで先高観が後退し、売り圧力を強めた。
前日の日経平均が、終値ベースで25日移動平均線を回復できなかったことも売り圧力が強まった要因と言えよう。また、本日、中国、台湾市場が休場のため、米国株安の影響を東京株式市場が一手に受けたことも下げ幅が拡大の要因と考える。前場は厳しい下げ相場となったが、一時150円台に突入していた為替は、ランチタイムに1ドル151円10銭台まで戻しており、円高ドル安を材料とした株売りは一巡すると想定。後場の日経平均は、下げ幅をどこまで縮小できるかに注目したい。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは49.53ポイント(1.81%)安の2682.47だった。JPXプライム150指数は反落した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆2978億円、売買高は9億3067万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1460と全体の9割弱を占めた。値上がりは158、横ばいは34だった。
業種別株価指数(33業種)は証券・商品先物取引業、電気・ガス業、精密機器、電気機器の下落率が大きかった。上昇は鉱業など3業種。
個別銘柄では、日経平均への寄与度が高い東京エレクトロンやファーストリテイリング、アドバンテスト、ソフトバンクグループ(SBG)が売られた。レーザーテック、ディスコが安く、トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループが下落した。
半面、原油高でINPEXやENEOSホールディングスが高く、ニトリホールディングスやさくらインターネットが値を上げた。協和キリンも高い
