今週は、大幅安となった。日経平均は、1日は大幅高で始まったものの、期初の益出しと思われる売りに押されて500円を超える下落。
3日は台湾の地震が警戒されたほか、月次が嫌気されたファーストリテイリングの大幅安が響いて300円を超える下落。4日は300円を超える上昇となったものの安値引けと、不安定な動きが続いた。5日は米国の利下げ期待後退や地政学リスクの高まりを受けて700円を超える下落。1000円近く下げる場面もあり、3万9000円を下回って週を終えた。日経平均は週間では約1377円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成した。
来週は、波乱含みの展開か。
10日に米国の3月消費者物価指数(CPI)が発表され、この日に3月開催のFOMCの議事録も公表される。また、11日には欧州でECB理事会が開催される。足元では米国の利上げ時期や回数を巡って思惑が交錯しており、経済指標や中銀からのメッセージに長期金利や為替が大きく刺激されることになると思われる。
こうしたなか「イスラエル・イラン情勢や米金融政策への不透明感が高まるなか、今後1~2週間はリスク回避の姿勢が強まるかもしれない」との声もある。
来週は、12日に株価指数オプションの特別清算指数(SQ)算出も予定されている。もっとも、テクニカルアナリストからは「日経平均株価の下値メドは3月12日安値の3万8271円前後。2週連続の下落で値幅的な調整はだいぶ進んだ」との指摘も出ているが、日経平均の振れ幅も大きくなる公算が大きいだろう。
日々各種材料に一喜一憂し、大幅高もあれば大幅安もあるといった荒い動きが続くだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(5日現在)
41811.94 ボリンジャー:+2σ(13週)
41766.32 ボリンジャー:+3σ(25日)
41625.23 ボリンジャー:+2σ(26週)
41107.48 ボリンジャー:+2σ(25日)
40448.63 ボリンジャー:+1σ(25日)
40001.74 ボリンジャー:+1σ(13週)
39876.80 均衡表転換線(日足)
39789.79 25日移動平均線
39704.75 6日移動平均線
39679.57 均衡表基準線(日足)
39130.94 ボリンジャー:-1σ(25日)
38992.08 ★日経平均株価5日終値
38797.51 新値三本足陰転値
38533.89 ボリンジャー:+1σ(26週)
38472.10 ボリンジャー:-2σ(25日)
38471.19 均衡表転換線(週足)
38191.55 13週移動平均線
38158.83 均衡表雲上限(日足)
37813.25 ボリンジャー:-3σ(25日)
37134.85 75日移動平均線
36381.36 ボリンジャー:-1σ(13週)
35970.67 均衡表雲下限(日足)
35813.02 均衡表基準線(週足)
35442.56 26週移動平均線
終値が3日連続で25日移動平均線を下回ったことに加え、下降角度を増した5日線が25日線を上から下に抜いて短期デッドクロスを示現し、下落局面入りを警告する形となった。一目均衡表では遅行線の弱気シグナル発生で三役好転の強気形状が終了。株価は雲上方に位置するが、下向きの転換線が短期的な下落圧力の強まりを窺わせている。ただ、NT倍率は0.13ポイント低下の14.42と急低下しており、対TOPIXでの日経平均の割高解消は一気に進んだとみられ、潜在的な調整圧力の後退が推察される。
