525円高と反発、米株高や円安追い風

8日午前の日経平均株価は大幅に反発し、午前終値は前週末比525円73銭(1.35%)高の3万9517円81銭だった。上げ幅は一時600円を超えた。
 
きょう前場の場は主力ハイテク株をはじめ広範囲に買い戻される展開となり、日経平均は急反発し3万9000円台半ばに浮上した。4月新年度入りとなった前週は週間で1400円近い下げをみせたこともあって、きょうは値ごろ感からの押し目買いを誘導した。前週末の米国株市場では3月の米雇用統計発表を受けて過度な不安心理が後退、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに切り返したことで、東京株式市場でも投資家心理が改善し半導体主力株などを中心にリスクを取る動きが再燃している。
 
 
前週末5日のNYダウ工業株30種平均など主要株価指数が上げた。5日発表の3月の米雇用統計は雇用者数が市場予想以上に拡大したが、賃金インフレの加速は示されなかった。米連邦準備理事会(FRB)が利下げに慎重になるとの見方がやや後退したことで、米ハイテク株を中心に買いが入り、東京市場でも運用リスクをとる動きが広がった。前週末に大きく下げていた東エレクやソシオネクスなど半導体関連を中心に自律反発狙いの買いが入った。
 
外国為替市場の円相場は1ドル=151円台後半と、前週末の夕方に比べて円安・ドル高が進行していることも輸出関連株の支援材料となった。海外短期筋とみられる株価指数先物への買いも次第に強まり、日経平均への寄与度が大きいファストリなどが上げ幅を広げた。市場では「先物のショートカバー(買い戻し)も巻き込んで日経平均を押し上げた」との声が聞かれた。
 
日経平均は大幅反発となったが、25日移動平均線の3万9770円水準手前で失速した。寄付きから上げ幅を拡大しており陽線を残していることから決してネガティブな値動きではないが、高安交互の地合いが、3月26日から続いており積極的な買いは手掛けにくい状況にある。前場のプライム市場の売買代金が2.0兆円に留まっており出来高も1-3月と比べると減少傾向にある。後場、日経平均が3万9500円でこう着感を強めれば、売買代金4兆円台を割り込む可能性もあろう。25日移動平均線を下回った状態で売買代金が減少すると、投資家の様子見ムードがより強まると想定。後場の売買代金に注目したい。

 


 
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは32.58ポイント(1.21%)高の2735.20だった。JPXプライム150指数は反発し、15.06ポイント(1.29%)高の1186.85で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆402億円、売買高は7億7322万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1287。値下がりは317、横ばいは47だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、輸送用機器、電気機器など多くの業種が上昇した。鉱業は下落した。
 
個別では、売買代金トップに躍り出たソシオネクストが大幅高に買われたほか、レーザーテックが高く、ディスコも大幅上昇。東京エレクトロンも値を上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが堅調。東京電力ホールディングスも商いを伴い大きく切り返した。富士通、日本取引所が上げた。キユーピーが急騰、あいちフィナンシャルグループも値を飛ばした。
 
半面、安川電機が冴えず、日本マイクロニクスも売りに押された。シャープやディーエヌエは下げた。ユニチカが利食われ、富士石油も安い。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次