小反落11ドル安、米金利上昇が重荷

8日のNYダウ工業株30種平均は小幅に反落し、前週末比11ドル24セント(0.02%)安の3万8892ドル80セントで終えた。
 
先週大きく売り込まれ、5日間の下落幅が計900ドルを超えた反動で、ダウは買いがやや先行して取引を開始。ただ、長期金利上昇に加え、10日に3月の米消費者物価指数(CPI)発表を控えていることから様子見姿勢が広がり、ダウは徐々に値を消した。
 
3月のCPIを巡り、市場参加者は「物価の上振れ、あるいは予想外の下振れの両方のリスクを抱えており、発表まで身動きが取れない状況だと指摘した。

 
米連邦準備理事会(FRB)の利下げが先送りされるとの観測が株価の重荷となった。ナイキやホーム・デポ、ゴールドマン・サックスなど前週に下げた銘柄に買いが入り、相場を下支えした。
 
ナスダック総合株価指数は小幅に続伸した。前週末比5.435ポイント(0.03%)高の1万6253.955で終えた。テスラが大幅に上昇。自動運転タクシー「ロボタクシー」を8月に発表すると明らかにし、好感された。アルファベットにも買いが入った。
 
 
【債券】
8日のニューヨーク債券市場で長期債相場は続落した。長期金利の指標となる表面利率4.000%の10年物国債利回りは前週末比0.02%高い(価格は安い)4.42%で終えた。一時4.46%と2023年11月下旬以来の高水準を付けた。米国経済の底堅さを背景に米連邦準備理事会(FRB)が利下げする時期が後にずれるとの見方が引き続き債券売りを誘った。
 
売り一巡後は債券相場は下げ幅を縮めた。節目の4.5%が近づき、押し目買いが入りやすかった側面もあった。金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りは前週末比0.04%高い4.79%と、23年11月下旬以来の高水準で終えた。
 
【為替】
8日のニューヨーク外国為替市場で円相場は1ドル=151円台後半で推移している。朝方に米長期金利が上昇したことを受け、日米の金利差拡大を意識した円売りドル買いが先行した。その後、米長期金利が上昇幅を縮め、円を買い戻す動きも出た。
 

 


【シカゴ日本株先物概況】
 

8日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前週末比115円高の3万9450円で終えた。
米長期金利の上昇が重荷となり同日の米ダウ工業株30種平均が小幅安で終えたものの、日経平均株価の上昇で日本株の先高観が意識され、シカゴ市場の先物は買いが優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
39450 ( +60 )

 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
39485 ( +95 )

 
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7943.47(+32.31)
 
8日のFTSE100種総合株価指数は反発し、前週末比32.31ポイント(0.40%)高の7943.47で終えた。国際商品市場で銅やアルミニウムの先物価格が上昇したのを背景に、英豪リオティントなど資源株に買いが優勢となった。エネルギー株や、英バークレイズなど銀行株にも買いが優勢だった。

FTSEの構成銘柄では、保有する事業の買収に関心を示しているなどと伝わったことが買い材料となっている賭け屋大手エンテインが5.23%高と上昇率トップ。資源大手リオ・ティントが4.21%高、格安航空大手イージージェットが3.33%高と続いた。一方、会計ソフト大手セージは2.77%安、賭け屋大手フラッター・エンターテインメントが2.26%安だった。

 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18318.97(+143.93)

8日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前週末比143.93ポイント(0.79%)高の1万8318.97で終えた。8日発表の2月のドイツの鉱工業生産指数が市場予想を上回ったことを材料に、景気懸念が和らぎ、投資家心理の支えとなった。

個別では、一部金融機関が投資判断を引き上げた通販大手ザランド(7.39%高)や防衛大手ラインメタル(4.43%高)、エネルギー大手シーメンス・エナジー(3.30%高)と買われた半面、航空エンジン大手MUエアロ・エンジンズ(2.17%安)や化学品商社ブレンターク(1.07%安)などが売られた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 8119.30(+57.99)

欧州株式市場でフランスの主要な株価指数であるCAC40は3営業日ぶりに反発し、前週末比57.99(0.71%)高の8119.30で終えた。

 

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