47円安と反落、様子見ムード 利益確定売りが優勢

 
28日午前の日経平均株価は反落し、前日比47円53銭安の3万9191円99銭だった。
きょう前場は総じて利益確定売りが優勢となり、日経平均株価は3万9000円台前半で売り物をこなす展開となった。前日の米国株市場でNYダウが続落したことを受け見送りムードに。29日に発表される1月の米PCEデフレーターを前に積極的に上値を買い進む動きはみられない。ただ、下値では押し目買い需要が活発で下げは小幅にとどまっている。電力株や石油株などエネルギー関連が高いほか鉄鋼などのバリュー株にも買いが入った。
 
日経平均は10時過ぎに160円ほど下げる場面があった。年初来の上昇相場の反動でファストリとソフトバンクグループ(SBG)など値がさの主力株に利益確定売りが増え、相場を押し下げた。前日の米エヌビディア株の下落を受け、アドテストも売りが優勢だった。
 
ただ、投資家心理は楽観に傾いているなかで売り圧力は限られ、前引けにかけて下げ幅を縮める展開だった。株価指標面で割安とされる地方銀行などに物色の矛先が向かった。鉄鋼も上昇した。
 
27日のプライム市場の売買代金は4.99兆円と2月16日の6.72兆円をピークに徐々に減少している。一方、スタンダード市場やグロース市場に上場している中小型銘柄の物色は活発化しており、大型株から投資資金が流入しているもようだ。出遅れ循環物色の活発化は投資家のモメンタムが良好な証拠とも言えよう。スタンダード市場、グロース市場ともに売買代金は、1月比ではやや増加しているほどなので、まだ伸びしろはあると考える。日経平均やTOPIXの上値が重くなっている足元は中小型株の動向に注目したい。

 
 


 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは5.89ポイント(0.22%)安の2672.57だった。JPXプライム150指数は小幅続落した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆4836億円、売買高は9億6731万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は629、値上がりは966、横ばいは56だった。
 
業種別株価指数(33業種)はゴム製品、海運業、銀行業などが下落。電気・ガス業、パルプ・紙、サービス業などが上昇。
 
個別では、東エレク、ファナック、リクルート、エムスリーが上昇した。三井E&Sが商いを膨らませ急伸をみせたほか、東京電力ホールディングスも活況高。TOWAが大幅高となり、野村マイクロ・サイエンスの上げ足も目立つ。ディー・エヌ・エーはストップ高カイ気配。ケアネットも値を飛ばした。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが利食われ、ソフトバンクグループも軟調。三菱重工業が値を下げ、任天堂も売りに押された。サイボウズが急落、バロックジャパンリミテッドも大幅安。オムロンの下げも目を引く。信越化、中外薬、トヨタが下落した。

 

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