今週は軟調となった。日経平均は週明けの11日に一時1200円近く下げて終値でも800円を超える下落をした。米国でエヌビディア株が大きく値を崩したことが警戒材料となり、楽観ムードが急速に萎んだ。この日に3万9000円を割り込むと、水曜13日まで3日続落。12日には3万8200円台まで水準を切り下げた。3万8500円より下では押し目を拾う動きも見られた。
ただ、米国では消費者物価指数(CPI)に続いて生産者物価指数(PPI)も市場予想を上回り、長期金利が上昇。週間では大幅安となった。
日経平均は週間では続落し、約981円の下落。週足では2週連続で陰線を形成した。
来週は不安定な展開か。
水曜20日が休場で、前半に日銀金融政策決定会合を消化し、休場明けの木曜21日にFOMCの結果を消化する。
日銀会合に関しては、直近でマイナス金利解除観測などが出てきており、会合後の植田総裁会見まで含めて、どういったメッセージが市場に届けられるかが大きく注目される。
ただ、事前にマイナス金利解除をかなり織り込んでいるためよほどのことでなければ大きな下振れはないと考える。
FOMCでは政策金利の据え置きが濃厚で、この点でのサプライズはないと思われるが、声明文やパウエルFRB議長の会見が相場をかく乱する展開も想定される。両イベントとも通過すれば先行き不透明感の払しょくにはつながる。
ただ、反応は読みづらく、片方が買い材料、もう片方が売り材料となったり、買い(売り)となった翌日に逆の動きが出てくることもあり得る。債券市場や為替市場の振れ幅も大きくなると思われ、日々荒い動きが続くと予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(15日現在)
40555.67 ボリンジャー:+2σ(25日)
40025.20 ボリンジャー:+2σ(26週)
39910.82 新値三本足陽転値
39686.64 ボリンジャー:+1σ(25日)
39371.75 均衡表転換線(日足)
38941.54 ボリンジャー:+1σ(13週)
38919.66 6日移動平均線
38817.62 25日移動平均線
38707.64 ★日経平均株価15日終値
38163.37 均衡表基準線(日足)
37948.60 ボリンジャー:-1σ(25日)
37921.68 均衡表転換線(週足)
37253.20 ボリンジャー:+1σ(26週)
37079.58 ボリンジャー:-2σ(25日)
36634.68 13週移動平均線
36210.55 ボリンジャー:-3σ(25日)
35834.62 75日移動平均線
35479.89 均衡表基準線(週足)
35454.47 均衡表雲上限(日足)
34594.95 均衡表雲下限(日足)
34481.20 26週移動平均線
34327.82 ボリンジャー:-1σ(13週)
33651.79 200日移動平均線
32020.96 ボリンジャー:-2σ(13週)
31709.20 ボリンジャー:-1σ(26週)
終値は25日移動平均線を下回ったほか、5日線は25日線を上から下に抜けており、地合い悪化のサインとして警戒が必要となろう。ローソク足は小陽線を描いたが、昨日に続いて5日線処を上値抵抗帯しており、上値での売り圧力の強さを窺わせた。ただ、一目均衡表では三役好転下の買い手優勢の形状を維持し、基準線と転換線はともに横ばいで引けている。東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)が106.77%(昨日105.73%)と本日も中立ゾーンの90-110%レンジにとどまったこともあり、もみ合い延長の可能性にも留意が必要だろう。
目次
