ダウ401ドル高と最高値、FOMC後に買い

20日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比401ドル37セント高の3万9512ドル13セントで終えた。2月23日以来、1カ月ぶりに最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)は20日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を5.25〜5.5%に据え置いた。年末に向けた利下げ姿勢も変わらなかったことから、主力の景気敏感株を中心に買い安心感が広がった。
 
この日の金融政策会合で2024年10~12月期の実質GDP(国内総生産)の成長見通しが大幅に引き上げられた一方、0.25%幅で年内3回の利下げを実施するシナリオは維持された。パウエル議長は会合終了後の記者会見で、インフレ鈍化について「十分な進展は続く」と強調した。
 
市場では「2月分の物価指標が根強いインフレ圧力を示したのを踏まえると、24年中の3回の利下げ見通しが維持されたのは良いニュースだった」との声が聞かれた。
 
FRBのパウエル議長はFOMC後の記者会見で、米国の物価上昇率は目標の2%に向かって「でこぼこした道を進んでいる」と述べ、インフレのさらなる鈍化を示す経済指標を待つ姿勢を改めて示した。一方で「雇用が強いこと自体は利下げを遅らせる理由にはならないだろう」とも述べ、景気に配慮する考えをにじませた。米経済がソフトランディング(軟着陸)に向かうとの期待も米株への買いを誘った。
 
景気敏感株への買いが目立ち、ボーイングやダウ、スリーエムが上昇した。半面、シェブロンとジョンソン・エンド・ジョンソンが下落した。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比202.617ポイント高の1万6369.408で終えた。
 

 


【シカゴ日本株先物概況】
 

20日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比500円高の4万0335円で終えた。
NYダウ平均は、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内3回の利下げ想定を維持したことが好感され、3日続伸した。
投資家のリスク選好姿勢が強まった。日本株の先高観も根強く、日経平均先物にも買いが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
40335 ( +735 )


シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
40385 ( +785 )


( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
 

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7737.38(-0.92)

 
20日のFTSE100種総合株価指数は前日から横ばい圏で終えた。終値は前日比0.92ポイント(0.01%)安の7737.38だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を英国時間20日に控え、積極的な買いが手控えられた。

FTSEの構成銘柄では、保険大手プルデンシャルが4.53%安と大きく売られたほか、高級衣料のバーバリーが3.29%安、医療機器大手スミス・アンド・ネフューも2.36%安となった。一方、保険会社セント・ジェームズ・プレイスは4.52%高、投資会社メルローズ・インダストリーズは4.06%高、医療・安全装置メーカーのハルマは3.85%高だった。

 
 
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18015.13(+27.64)

20日のドイツ株価指数(DAX)は続伸した。終値は前日比27.64ポイント(0.15%)高の1万8015.13となり、最高値を更新した。独化学大手のBASFやコベストロなど素材株に買いが入った。

一方で、医療機器のフレゼニウスなどヘルスケア関連の銘柄には売りも出た。DAXは前日終値を下回る場面もあるなど、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて指数上昇の勢いは限られた。

個別では、化学大手BASFが2.53%高、素材化学大手コベストロが2.15%高、電力大手RWEが1.94%高と買われた半面、日用品大手ヘンケルは2.16%安、防衛大手ラインメタルは2.09%安、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズは1.82%安で取引を終えた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 8161.41(-39.64)

フランスCAC40種指数は0.48%安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見ムードも強く、値動きは総じて小さかった。

 

 

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