大幅高で3日続伸、米ハイテク株高で

 
23日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比373円32銭(1.02%)高の3万6920円27銭だった。
 
朝方から幅広い銘柄に買い優勢の展開となり、日経平均は大幅続伸となっている。前日まで2営業日で1000円以上の上昇を見せていたことで利益確定売りも観測されるが、それを上回る勢いで買いが流入している。日銀の金融政策決定会合の結果を前にマイナス金利解除が見送られることを想定した買いが活発、空売りの買い戻しも加わり全体相場を押し上げている。
 
足元の円安・ドル高基調を手がかりにした買いも目立ち、トヨタは株式分割考慮後の実質的な上場来高値を更新した。
 
22日のNYダウ工業株30種平均とS&P500種株価指数が連日で最高値を更新した。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も2年ぶりの高値で終えた。このところ日本株全体の動向を左右している半導体大手のエヌビディアは連日で最高値を更新し、23日の東京市場でも東エレクやアドテスト、スクリンなど半導体関連株の買いを誘い、日経平均を押し上げた。
 
きょう昼ごろの結果発表とみられる日銀の金融政策決定会合では、大規模な金融緩和策を維持するとの見方が多い。当面は外国為替市場で円安・ドル高基調が続くとの見方が根強く、前引けにかけては会合結果発表後の一段高を見込んだ先回り的な買いも膨らみ、日経平均は前場の高値引けとなった。
 
そろそろ日本銀行の金融政策決定会合の結果が伝わる時間帯に差し掛かっているが、金利メリット銘柄の銀行株がさほど動いていないことから、市場は「金融政策の現状維持」を見越していると考える。本日15時30分からスタートする植田和男日銀総裁の記者会見を見極めたいとするムードも強く、後場の東京市場は積極的な売買は手控えられよう。中国株の動向も懸念されることから、日経平均は上げ幅をじりじりと縮小する展開を想定する。
 
 

 


東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは16.94ポイント(0.67%)高の2561.86だった。JPXプライム150指数も続伸し、10.67ポイント(0.93%)高の1155.33で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆3619億円、売買高は7億7654万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は913。値下がりは658、横ばいは87だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、輸送用機器、医薬品、電気機器などが上昇。下落は電気・ガス業、陸運業など。
 
個別ではきょうも群を抜く売買代金をこなしているレーザーテックが大幅高で連日の最高値更新、このほかディスコ、アドバンテスト、ソシオネクストなど半導体関連株の強さが際立っている。ファストリやテルモ、京セラが高い。
トヨタ自動車、三菱重工業、ファナックやダイキン、安川電が上昇した。ソフトバンクグループ(SBG)や中外薬、デンソーが買われた。野村マイクロ・サイエンスも大きく切り返した。さくらインターネットが活況高、ラクスルも値を飛ばした。
 
半面、川崎汽船が安く、KDDIも冴えない。セブン&アイ・ホールディングスも売りに押された。T&K TOKAの下げが目立つほか、FOOD & LIFE COMPANIESも軟調。JR東海も売られた。

 

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