64円安と続落 利益確定売り優勢も下値堅く

 
25日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前日比64円47銭(0.18%)安の3万6162円01銭だった。
きょう前場は引き続き利益確定売りが優勢の地合いとなった。前日の米国株市場で主要株価指数が高安まちまちの展開となり、NYダウは終盤値を消しマイナス圏に沈んだ。米長期金利の上昇が嫌気されており、東京株式市場でも目先高値警戒感からの売りを誘発している。
先物主導で下げ幅は300円を超え、3万6000円を下回る場面もあった。その後前引けにかけて押し目買いが入り下げ渋る格好となっている。
 
米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測の後退で前日のダウ平均が下落し、東京市場でも売りが優勢となった。日経平均は前日に300円近く下げたが、年初から前日まで2700円強上昇して短期的な過熱感が残っており、一部の投資家が、利益確定売りが出しているとの声が聞かれた。
 
ただ、下値も堅かった。24日発表のオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングの決算が評価され、前日の米株式市場で主要な半導体株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.54%高だった。東京市場でもレーザーテクなど半導体関連銘柄の一角に買いが入り、指数を下支えした。下げた場面では年初からの上昇相場で買い遅れた投資家の押し目買いが入りやすいとの見方もあった。
 
後場の注目は、中国当局による株式市場支援策を受けての中国株の動向だ。24日の香港ハンセン指数は前日比3.55%高と強かったことから、本日もこの流れが継続すれば、中国関連銘柄への刺激材料となろう。前場弱かったニデックや、信越化、村田製作所が下げ幅縮小、もしくは切り返す展開となれば、日経平均も大引けにかけて切り返す可能性がある。

 
 


 
東証株価指数(TOPIX)は小幅反発した。前引けは0.30ポイント(0.01%)高の2529.52だった。JPXプライム150指数は続落し、2.01ポイント(0.18%)安の1132.21で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆2720億円、売買高は7億3511万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は464。値上がりは1154、横ばいは40だった。
 
業種別株価指数(33業種)ではサービス業、医薬品、石油・石炭製品などが下落した。上昇は証券・商品先物取引業、海運業、パルプ・紙など。
 
個別では、ディスコが軟調、ニデックは急落。三井住友フィナンシャルグループも売りに押された。ファストリ、リクルートホールディングスも安い。ネクソンも大幅安。中外薬が下落した。
 
半面、売買代金断トツのレーザーテックが大幅高に買われたほか、川崎汽船など海運株への買いが目立つ。SCREENホールディングスも堅調。広済堂ホールディングス、TOWA、KOKUSAI ELECTRICなどが大幅高となった。ファナックやHOYA、OLCは上昇した。

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