200円高と続伸、円安追い風に

 

 
5日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前週末比200円19銭(0.55%)高の3万6358円21銭だった。
 
きょう前場はリスク選好の地合いとなった。前週末の米国株市場ではNYダウが続伸で最高値を更新したほか、ナスダック総合株価指数も大きく上昇したことで、東京株式市場でも投資家のセンチメントが一段と強気に傾いた。1月の米雇用統計は予想を上回る強い内容だったが、FRBの早期利下げ期待が後退する一方、米経済の強さが確認され、米国株市場では主要株価指数が後半にかけて上げ足を強めたことが買い安心感につながっている。
外国為替市場で円安が進んだことも輸出セクター中心に追い風材料となった。
 
日経平均は寄り付き後に上げ幅を300円近くに広げ、1月22日に付けた昨年来高値(3万6546円)に接近した。前週末の米株式市場では好決算を発表した主力ハイテク株を中心に買いが入り、ダウ工業株30種平均が最高値を更新した。リスク選好姿勢を一段と強めた海外投機筋の買いが日本株にも入り、ファストリなど値がさ株主導で日経平均は上げ幅を拡大した。1月の米雇用統計が市場予想を大幅に上回る内容となったことで外国為替市場では円が一時1ドル=148円台後半に下落した。輸出採算の改善期待からホンダやトヨタ、マツダと自動車株が軒並み買われた。
 
買い一巡後は、日経平均は伸び悩んだ。昨年来高値に接近する水準では高値警戒感から売りが出やすく、上値を抑えた。アドテストが下げ、商社株の軟調さも目立った。市場では「今週は主要企業の決算発表が相次ぐため、ここからの上値追いは決算内容を確認してからというムードも広がった」との見方が出ていた。
 
後場の日経平均は、弱い中国株の動向次第では先週末比マイナスとなる場面もありそうだが、決算発表銘柄への旺盛な物色意欲は強いことから東証プライム市場の売買代金は5兆円近くまで膨らむ可能性がある。後場動きそうな決算銘柄は、12時台の大林組、日本郵船、13時台の王子HD、東ソー、伊藤忠、14時台のプリマハム、千代建、ホーチキ、住友商、SRSHDあたりを注目したい。
 
 


 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは前週末比19.36ポイント(0.76%)高の2559.04と、昨年来高値を上回った。JPXプライム150指数は続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆6361億円、売買高は10億285万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1142。値下がりは462、横ばいは54だった。

業種別株価指数(33業種)は不動産業、銀行業、輸送用機器、保険業などが上昇した。下落は卸売業、海運業など。
 
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)、京セラ、デンソー、エプソンが上昇した。レーザーテックが高く、キーエンスも上昇、富士通も買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも物色人気。アイティメディアが続急騰、東京エネシスが値を飛ばし、セイコーエプソンも活況高。
 
半面、川崎汽船が軟調、アドバンテスト、ディスコ、SCREENホールディングスなども利食われた。アイ・アールジャパンホールディングスが急落、イリソ電子工業も大幅安。住友化学の下げも目立った。KDDI、TDK、豊田通商が下落した。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次