軟調展開か

8日の日経平均株価は3日ぶりに反発し、終値は前日比743円36銭(2.06%)高の3万6863円28銭と、1990年2月20日以来、約34年ぶりの高値を更新した。
 
きょうの相場でショートポジションを積み上げた向きはまたもや全面撤退を余儀なくされる格好となった。日経平均が800円超の上昇をみせている時でも、個別株に目を向けると値上がり銘柄数を値下がり数が大きく上回っていた。ここにも指数売買のみで押し上げた形跡が如実に残されている。
ただ、繰り返しになるが日経平均がここから仮に2000円上昇して3万8915円の頂点をクリアしたとしても、それは企業のEPSなどから判断してバブルとはいえない。
 
あまりにも上昇ピッチが速いことに警戒感は拭えない
したがって、空売りを考えるのはリスクが大きい。もちろん、だからと言って焦って買わなければいけないということではない。考え方としては全体指数を別次元のものとみなす。ここは全体相場に対する強気あるいは弱気という概念から離れて、あくまで個別株に照準を合わせて物色対象を絞り込んでいく方が好結果につながりやすい。
今だからこそ「森を見ずに木を見る」スタンスで株式市場と対峙することを心掛ければ、個別株への投資も行いやすくなるだろう。
 
東京株式市場は三連休前となるが、あすは下に値幅が出たとしても、きょうの大幅高に対する利益確定売りの一環と解釈される。
売りが手控えられて一段高となれば、きょうの上昇がフロックではないとの見方が強まる。どちらに振れても買い意欲が大きく減退することはないだろう。
折しも米国ではS&P500が5000ポイントに接近している。日経平均とTOPIXが同じタイミングで注目の節目を超えることができるかに注目したい。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
 
38474.27  ボリンジャー:+3σ(25日)
38032.64  ボリンジャー:+3σ(26週)
37532.86  ボリンジャー:+2σ(25日)
37198.16  ボリンジャー:+2σ(13週)
 
36863.28  ★日経平均株価8日終値
 
36591.46  ボリンジャー:+1σ(25日)
36412.91  ボリンジャー:+2σ(26週)
36330.78  均衡表転換線(日足)
36277.92  6日移動平均線
35901.79   新値三本足陰転値
35762.31  ボリンジャー:+1σ(13週)
35650.05  25日移動平均線
34838.85  均衡表基準線(日足)
34793.17  ボリンジャー:+1σ(26週)
34749.78  均衡表転換線(週足)
34708.65  ボリンジャー:-1σ(25日)
34326.46  13週移動平均線
33767.24  ボリンジャー:-2σ(25日)
33736.09  均衡表基準線(週足)
33668.10  75日移動平均線
 
 
ローソク足は大陽線を描いて強い買い圧力を窺わせた。5日移動平均線が上向きに転じるとともに、25日線は上昇角度を増大。パラボリックが買いサイン点灯を開始したこともあり、短期的な強気局面入りを示唆している。25日線との上方乖離率は3.40%、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は111.84%といずれも中立圏にあり、今後は節目の3万7000円を超えて上値を追う展開が期待できよう。
 
 
 

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