材料難で様子見か

 
 
19日の日経平均株価は小幅ながら3営業日ぶりに反落し、終値は前週末比16円86銭安の3万8470円38銭だった。
前週末の米株安の流れを受けて半導体関連などグロース株が利益確定売りに押され、日経
プライムでは値上がり銘柄が圧倒的に多く、TOPIXやグロース250指数は上昇しており、全体としては良好な地合いと言える1日であった。
 
米長期金利の上昇を手がかりに三菱UFJや三井住友など銀行株が大幅上昇。インドで自動車販売店事業を始めると日経新聞で報じられた三菱商事が人気化し、三井物産や住友商事など同業にも買いが波及した。OLCやサンリオなどレジャー関連が大幅高。リリースを材料に三菱鉛筆やサカタのタネが急伸した。総じてバリュー優位でグロース株は案外となる中、証券会社が目標株価を引き上げたソフトバンクGは2.8%高と強い動きを見せた。
 
 一方、米金利上昇を嫌気してアドバンテスト、SCREEN、ソシオネクストなど半導体株が大幅安。次世代ゲーム機の発売時期が後ずれすると報じられた任天堂が6%近い下落となった。リクルートやウェルスナビなどグロース系の銘柄が軟調。証券会社がレーティングを引き下げたライフドリンクや今期の減収減益計画を提示したアップルインターナショナルが急落した。
 
ダウ平均は一時190ドルほど下げる場面があったがそれ以上は下げず底堅い印象もある。世界的なAI需要の拡大で半導体関連株がこの日も買われ指数を下支えしている面がある。消費関連の経済指標が改善しており、基本的に株式を売る環境にはないだろう。
 
米国は休場であすは材料難となるだろう。上値は追いづらいが、下げたとしても警戒ムードが高まることはないだろう。日経平均は16日、19日と3万8500円近辺で値を固めてきているだけに、終値で3万8500円を上回ることができるかに注目したい。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(19日現在)
 
39933.60  ボリンジャー:+3σ(26週)
39204.76  ボリンジャー:+3σ(25日)
39119.42  ボリンジャー:+2σ(13週)
 
38470.38  ★日経平均株価19日終値
 
38315.63  ボリンジャー:+2σ(25日)
37946.71  6日移動平均線
37858.63  ボリンジャー:+2σ(26週)
37426.49  ボリンジャー:+1σ(25日)
37359.85  均衡表転換線(日足)
37113.65  均衡表基準線(日足)
37099.14  ボリンジャー:+1σ(13週)
36897.42   新値三本足陰転値
36537.36  25日移動平均線
35783.66  ボリンジャー:+1σ(26週)
35779.12  均衡表転換線(週足)
35648.22  ボリンジャー:-1σ(25日)
35078.85  13週移動平均線
34759.09  ボリンジャー:-2σ(25日)
34676.37  均衡表基準線(週足)
34215.52  75日移動平均線
 
ザラ場高値と安値も先週末水準を下回ったが、株価下方で上向きをキープする5日移動平均線を下回る場面はなく、底堅さを発揮した。ローソク足は先週末に続いて寄り引けほぼ同値の胴体部分から上下に短いヒゲを出す十字線を描き、3万8500円付近での売り買い拮抗状態を窺わせた。25日線との上方乖離率は5.29%(先週末5.67%)と3営業日連続で買われ過ぎの5%台に滞留しており、一定のスピード調整圧力が残ることで上値が重くなる可能性に留意したい。
 

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