値下がり優勢、利益を確定売り

 
東証グロース市場は前日の米国株安を受けて新興企業銘柄も朝から幅広く下落した。日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)は今年の高値圏に位置しており、信用評価損益率が極端に悪化しているわけではない。ただ、グロース250は6月21日に今年の高値を付けており、「信用取引の期日が意識されている銘柄もあるのだろう」との見方もあった。
前日の米株式相場の下落を受け、このところ戻りを試していた国内の新興銘柄には目先の利益を確定させる売りなどが優勢だった。
グロースCoreはともに反落。東証グロース市場250指数は3日ぶりに反落した。終値は前日比8.05ポイント(1.17%)安の680.12だった。
市場では「新たな少額投資非課税制度(NISA)の開始を2024年1月に控え、個人投資家の資金は東証プライム市場の高配当銘柄に向かっている」と、新興銘柄への関心が高まりにくい地合いとの指摘も聞かれた。
 
グロース市場ではカバーやジーエヌアイが下落した。一方、QPS研究所やバードマンは上昇した。
値上がり銘柄数145、値下がり銘柄数395と、値下がりが優勢だった。
 
きょうグロース市場に上場したマーソは公開価格(2260円)を181円(8.00%)下回る2079円で初値を付け、終値は初値比40円(1.92%)安の2039円だった。
直近上場銘柄は強弱まちまちで、「IPO祭の状態にはなっていない」という。
 
個別では、グランディーズ、パルマ、ジェイック、売れるネット広告社がストップ高。CaSyは一時ストップ高と値を飛ばした。ドラフト、テクノロジーズ、サイジニア、笑美面など6銘柄は年初来高値を更新。GRCS、QPS研究所、シイエヌエス、ITbookホールディングス、スタジオアタオが買われた。
 
一方、リネットジャパングループがストップ安。アミタホールディングス、アマナ、アマガサ、ティーケーピー、農業総合研究所など67銘柄は年初来安値を更新。エスネットワークス、ナイル、ノイルイミューン・バイオテック、グローム・ホールディングス、雨風太陽が売られた。
 

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