日経平均は4日ぶりに反発。後場は萎んだが、前日同様に半導体株が弱い中でもプラスで終えた。
半導体株は流れが向けば短期間で急伸することもある。昨年後半の下げで買いづらくなっていた自動車株や銀行株に流れがきていることは、日本株を見る上で期待の持てる材料となる。また、きのうは建設株や薬品株、きょうは不動産株や証券株など、内需株を中心に底上げの動きが見られた。物色に広がりが出てくると、「買える銘柄探し」が活発となり、日本株全体では底堅さを増してくる。来週からは小売など9-11月が対象となる企業の業績発表が出始める。さらなる物色の広がりが期待できる中、昨年同様に日経平均が大発会を安値として水準を切り上げていくことができるかに注目したい。
今週は、下げて上げて週間では下落した。2024年の第1週は2営業日のみで、大発会の1月4日は大荒れの展開。休場の間の米国株がさえない動きとなったことに加えて、国内では1月1日に能登で大規模な地震、2日には航空機の衝突事故が発生したことから、前場では下げ幅を700円以上に広げる場面があった。
ただ、押し目では買いが入り、175円安まで戻して終了した。5日は円安進行を好感した買いが入ったが、米雇用統計の発表を控えていたこともあり、高くなったところでは上値が抑えられた。
日経平均は週間では4週ぶりに反落し、約86円の下落。ただ、大発会の発射台が低かったことから、週足では4週連続で陽線を形成した。
来週は、堅調か。
月曜8日が成人の日により休場で、立ち合いは4日。2024年に入って米国のグロース株が調整色を強めており、11日発表予定の米12月消費者物価指数(CPI)が大きな注目を集める。CPIが強めの内容となった場合には、米国の早期利下げ期待が後退し、米グロース株が一段と買いづらくなる可能性がある。このことは国内の半導体株や電子部品株にも警戒材料となる。
ただし、その際には円安(ドル高)が進む可能性が高く、自動車株には好影響が期待できる。CPIが弱めであればグロース株の反転が見込まれることから、どちらに転んでも悪くはない。ファーストリテイリングなど小売のメジャーどころの決算が出てくることで、各社の業績を見ながら個別物色も盛り上がってくると思われる。日本株は下げづらく上げやすい地合いが醸成されると予想する。
今後は急な米長期金利低下が収まることで、為替の方も急な円高、円安の動きが抑えられ、日経平均としては今期の業績を買うことを中心とした緩やかな上昇軌道を描きそうです。1月相場としてまずは3万4000円台を目指す相場になるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(5日現在)
34392.96 ボリンジャー:+2σ(13週)
34169.53 ボリンジャー:+3σ(25日)
34030.21 ボリンジャー:+2σ(26週)
33832.38 ボリンジャー:+2σ(25日)
33543.26 ボリンジャー:+1σ(13週)
33495.23 ボリンジャー:+1σ(25日)
33442.77 6日移動平均線
33377.42 ★日経平均株価5日終値
33251.99 ボリンジャー:+1σ(26週)
33224.47 均衡表転換線(日足)
33158.08 25日移動平均線
33014.72 均衡表基準線(日足)
32951.40 均衡表転換線(週足)
32835.54 均衡表雲上限(日足)
32820.93 ボリンジャー:-1σ(25日)
32693.56 13週移動平均線
32525.18 75日移動平均線
32483.78 ボリンジャー:-2σ(25日)
32473.76 26週移動平均線
32307.86 新値三本足陰転値
終値は下向きの25日移動平均線との上方乖離幅をやや広げたが、5日線を連日下回り、上値の重さを確認する形となった。ローソク足は寄り引け接近の小陰線の胴体部分から上下にヒゲを出す十字線に似た形状を描いており、足元では売り買いが拮抗しているもようだ。東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は106.27%で終了。昨年12月7日以来、90-110%の中立ゾーンに収まっており、短期的には売り買いどちらも仕掛けにくい株価位置にあるとみられる。
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