373円高と5日続伸、SQ売買などが押し上げ

 
12日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比373円09銭(1.06%)高の3万5422円95銭だった。
 
前日のNYダウは15ドル高と小幅に続伸。米企業の業績拡大期待が相場を下支えした。これを受け、日経平均株価は前日までの流れを引き継ぎ大幅に値を上げてスタート。一時、上昇幅は700円を超え3万5800円台まで値を上げた。前日に2023年9〜11月期決算を発表したファーストリテイリングが決算内容を好感され急伸し日経平均株価を押し上げたほか、ハイテク関連株なども堅調に推移した。ただ、買い一巡後は利益確定売りで上昇幅は縮小した。
 
新しい少額投資非課税制度(NISA)開始に伴う株式需給の改善期待などから日本株を買う動きが続いており、日本株に資金をシフトする動きが続いているとの見方があった。きょうは株価指数オプションとミニ日経平均先物1月物の特別清算指数(SQ)値の算出日で、「SQ算出に絡んだ買いが上げ幅を大きくしたようだ」との見方があった。
 
日経平均の指数寄与度が大きいファストリは、決算内容を好感した買いで一時7%近く上昇するなど急伸した。1銘柄で午前の日経平均を約210円押し上げた。
 
朝高後は次第に上げ幅を縮小する展開だった。日経平均は前日までの4営業日での上げ幅が1800円近くに達しており、短期的な過熱を意識した利益確定売りが上値を抑えた。
 
朝方に算出された1月SQ値の速報値は36025.97円と、前場時点では幻のSQ値となっている。時価総額が大きいTOPIXコア30銘柄が強い地合いとなっていることから外国人投資家の買いが入っているとの観測だが、やや短期的な過熱感は気になるところだ。本日、1月のSQ値算出のタイミングで上影(上ヒゲ)を残すこととなれば、イベント通過などが意識されて来週以降の日本株の上げは一服となる可能性はある。後場の東京市場は、足元大幅高となっている時価総額が大きい銘柄の上げ幅が維持できるか注目したい。
 
 



東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは4.54ポイント(0.18%)高の2487.41だった。JPXプライム150指数も続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆7559億円、売買高は9億5801万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は417と全体の約25%だった。値下がりは1209、横ばいは31だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、精密機器、海運業などが上昇。下落はゴム製品、証券・商品先物取引業、パルプ・紙など。
 
個別銘柄では、アドバンテストやルネサスエレクトロニクスが高く、リクルート、TDK、ソニーグループ、キーエンスもしっかり。ソフトバンクグループ(SBG)も値を上げた。任天堂や川崎汽船も買われた。
 
半面、ディスコ、野村マイクロ・サイエンス、東エレク、エーザイ、セブン&アイが安く、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが軟調。トヨタ自動車やダイキン工業も値を下げた。
 
 

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