今週は大幅高となった。休場の間の米国株が強かったことを受けて、三連休明け9日の日経平均は300円を超える上昇した。昨年来高値を更新した。昨年後半に何度もトライしながら超えられなかった水準を年始早々に超えてきたことから、以降は値動きが軽くなった。値幅を伴った上昇が続き、10日には3万4000円、11日には3万5000円と節目を次々に突破。12日には一時3万5800円台まで水準を切り上げた。米国株の強い基調が続いたほか、ドル円も円安気味に推移するなど、良好な外部環境も日本株の上昇を後押しした。日経平均は週間では大幅に反発し、約2199円の上昇。週足では5週連続で陽線を形成した。
来週は堅調展開か。今週の大幅高に対する反動はどこかで出てくるかもしれないが、昨年5月から6月にかけての急騰を彷彿させるような強い動きが見られたことから、多少下に値幅が出たとしても警戒ムードは高まりづらい。ボラティリティが大きくなることは許容しながら、リスクオンの流れが継続するだろう。
需給上では外国人主体の先物買い、日本株の出遅れやガバナンス改革期待、円安、そしてゼロ金利解除が能登震災で遠のいたことなど複数要因があげられる。ただ、やはり米国の利下げ期待というのが一番で、リスクマネーが満を持して動いてきたというのが事実だろう。昨年来安値を更新する中国株から資金がシフトしていることもありそう。目先は過熱感もあるので1月相場はこのまま3万6000円前後で安定的に推移することとなりそうだ。
国内はやや材料難となるが、米国では決算発表が出始める。主力グロース企業の決算はまだ先で、その手前では期待買いは入りやすい一方、売り急ぎは抑制されやすい。米CPIを波乱なく消化したことで、米金利や為替に神経質になる場面は少なくなりそう。
利食い売りをこなしながら週間では水準を切り上げると予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(12日現在)
36348.72 ボリンジャー:+3σ(13週)
35577.11 ★日経平均株価12日終値
35536.87 ボリンジャー:+3σ(26週)
35529.33 ボリンジャー:+3σ(25日)
35213.96 ボリンジャー:+2σ(13週)
34810.39 ボリンジャー:+2σ(25日)
34556.67 ボリンジャー:+2σ(26週)
34266.42 均衡表転換線(日足)
34249.60 6日移動平均線
34091.45 ボリンジャー:+1σ(25日)
34079.19 ボリンジャー:+1σ(13週)
34022.52 均衡表転換線(週足)
34022.52 均衡表基準線(日足)
33763.18 新値三本足陰転値
33576.48 ボリンジャー:+1σ(26週)
33372.51 25日移動平均線
33163.66 均衡表基準線(週足)
32944.42 13週移動平均線
32808.16 均衡表雲上限(日足)
32653.58 ボリンジャー:-1σ(25日)
32603.37 75日移動平均線
ローソク足は2日連続でマドを空けて上昇。寄り引けほぼ同値の小陰線の胴体部分から上下にヒゲを出す十字線に似た形状を描いて足元での売り買い拮抗状態を窺わせており、来週以降は本日までの上値追い局面からもみ合い局面へ移行する可能性が意識される。25日線との乖離率は6.61%(昨日5.32%)と過熱が意識される5%からさらに上昇したが、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は116.67%(昨日118.42%)と120%割れの中立圏内で小幅低下しており、連騰後ではあるが反動安圧力は限定的とみられる。
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